クリーンエネルギー&プラスチック関連動向     2025/7/14
クリーンエネルギー&プラスチック関連動向     2025/7/14

クリーンエネルギー&プラスチック関連動向     2025/7/14

政策・規制、審議会

経産省 NEDO GI基金事業水素・アンモニア関係プロジェクトの中止について発表    2025/7/7

 経済産業省は、7月7日の産業審議会グリーンイノベーション(GI)プロジェクト部会で、GI基金事業プロジェクトのWG報告を行い、水素混焼発電の技術検証事業、および燃料アンモニア電解合成について、ステージゲート審査で事業中止となったと発表した。
 水素混焼発電の技術検証事業については、実証すべき新たな技術開発要素が認められない上、国内外で水素混焼実証試験が複数実施されていること、燃料アンモニア電解合成については、触媒開発や還元剤の発見などの有用成果が得られたものの、ステージゲート目標に対する到達率は大幅未達の状況であることから中止と判断された。

水素、アンモニア、LOHC

IHI ヴォバックと日本国内でアンモニアターミナル開発運営JV検討    2025/7/11

 IHIは、オランダの港湾運営大手ロイヤル・ヴォバック社と、日本国内でのアンモニアターミナルの開発・運営を行う合弁事業の立ち上げに向けた共同開発契約を締結したと発表した。ヴォバック社は世界6か所でアンモニア貯蔵施設を所有している。IHIは、アンモニア貯蔵タンク製造では優位性がある。IHIとヴォバックは、日本国内に海上輸送ハブ機能を担うアンモニアターミナルを活用し、効率的なアンモニア供給体制の構築を行うことで、アンモニアの活用可能性を検討していくとしている。

合成燃料

日揮 国産SAFが羽田空港で供給開始 2025/7/8

 日揮HDは、東京都、全日本空輸、日本航空と共同で、廃食用油を原料とした国産SAFが、東京国際空港(羽田空港)発の定期旅客便に供給を開始したと発表した。各社は、廃食用油を原料とした国産SAFで航空機が飛ぶ世界を実現することを目指した「Fry to Fluy Project」の推進を行っている。

CO2回収、DAC、CCUS

三菱重工 北海道電力向けCO2回収設備の基本設計を受注    2025/7/7

 三菱重工は、北海道電力から北海道電力苫東厚真発電所向けCO2回収設備の基本設計(FEED)を受注したと発表した。北海道電力は、NEDOから「先進的CCS事業に関わる設計作業等」事業を受託していて、2030年に年間150万~200万トンのCO2を苫小牧エリア海域深部塩水層に貯留する計画だ。三菱重工が受注した設備は、発電所ボイラーでの燃焼による排ガスから1日あたり5,200トンのCO2を回収するもので、FEEDでは将来の設備導入に向け、三菱重工のCO2回収技術を基に装置の仕様などの検討を進めるとしている。設備完成時には、国内最大規模のCO2回収量となる見込みだ。

住友商事 イギリスCO2輸送パイプライン開発事業に出資      2025/7/8

 住友商事はイギリスの子会社Summit Energy Evolutoin(SEEL)を通じて、イギリスのエネルギー開発会社Progressive Energyとセメント製造業者3社などが共同で推進してきた「ピーク・クラスター炭素回収プロジェクト」のうちCO2輸送パイプライン開発事業に出資を行ったと発表した。ピーク周辺地区は、イギリスでセメントおよび石灰の約4割を生産する。ピーク地区の工場からCO2を回収し、パイプラインで輸送し、東アイリッシュ海の海底に貯蔵するプロジェクトで、2028年の最終投資決定を目指しFEEDや承認に必要な調査を進める。

レゾナック 東北大学と廃棄シリコンとCO2から半導体材料製造技術共同研究  2015/7/8

 レゾナックは、東北大学大学院工学研究科と共同で、シリコンウェハーの製造過程で発生する廃棄物(シリコンスラッジ)とCO2を原料としたSiC粉末を、SiC単結晶材料の成長用原料として活用する検討を開始したと発表した。両社は2024年より基礎検討を行い、基礎検討段階が完了したため応用に向けた本格検討を開始する。レゾナックは、SiC単結晶基板上にエピタキシャル層を成長させたSiCエピタキシャルウェハーを製造しているが、合成のためには高温・高電力を必要として環境負荷低減が課題となっている。研究では、シリコンスラッジとCO2をマイクロ波で加熱することでSiC粉末を合成し、レゾナックは合成されたSiC粉末をSiC単結晶基板に展開する。技術が実用化すれば、SiC粉末100トン当たりのCO2削減効果が110トン相当に達することが見積もられ、省エネルギー化とCO2の大幅削減の可能性がある。

ジェイテクト 本社レストランに水素調理器を導入       2025/7/9

 ジェイテクトは、本社事務本館1Fのレストラン厨房に、リンナイとトヨタ自動車が共同開発した水素を燃料とする調理器「水素グリラー実証機」を導入したと発表した。水素グリラー実証機は、2024年12月に日本ガス機器検査協会(JIA)の「業務用水素ガス厨房機器検査規程」をクリアし、国内初の認証を取得している。ジェイテクトは、本社敷地内のCNラボで精製した水素を、水素ボンベを使用して厨房に運び、レストランで社員に提供している焼き魚などの調理に水素グリラー実証機を使用している。

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