クリーンエネルギー&プラスチック関連動向     2025/9/1
クリーンエネルギー&プラスチック関連動向     2025/9/1

クリーンエネルギー&プラスチック関連動向     2025/9/1

水素、アンモニア、LOHC

商船三井 伊藤忠商事とアンモニアバンカリング実証で覚書を締結      2025/8/19

 商船三井は、伊藤忠商事とアンモニアバンカリング実証などの共同開発に関する覚書を締結したと発表した。シンガポール沖合等での船舶へのアンモニア燃料を供給するバンカリング実証等の共同開発を進める。商船三井は、2026年から2027年に竣工予定のアンモニア二元燃料ケープサイズバルカー船3隻をベルギーのCMB.TECHと共同保有し、商船三井が定期用船を行う予定としている。また、伊藤忠商事は、2027年に竣工予定のアンモニアバンカリング船を建造中で、シンガポール他の主要な海上交通要所でのアンモニアバンカリングの事業化を目指している。両社は、2027年下期に予定している実証を通じ、アンモニアバンカリング船・アンモニア燃料船の早期社会実装を目指すとしている。

東亞合成 愛知県知多市に低炭素水素で実証事業を開始        2025/8/22

 東亞合成は、愛知県が計画している「低炭素水素モデルタウン事業」に2024年度から参画し、FS結果を踏まえ実証事業を開始すると発表した。愛知県および東亞合成を含む17の企業などが連携し、地域で製造調達した低炭素水素を、既存LPG配送網や新型水素容器を利用し需要先へ効率的に供給する、愛知県知多市での低炭素水素モデルタウン実証事業に取り組む。東亞合成は名古屋市にある工場で塩の電気分解による水素製造を行っていて、再生可能エネルギー電気で製造した低炭素水素を供給する。

神鋼環境ソリューション 北九州で水電解装置による水素SC構想事業を支援    2025/8/22

 神鋼環境ソリューションは、自社が製造する水電解式高純度水素発生装置「HHOG」を活用し、産業廃棄物の無害化・適正処理事業を行うジャパンウェイストが実施する北九州での水素ローカルサプライチェーン構築事業で水素生産を支援すると発表した。事業では、廃棄物焼却過程で発生する余剰電力を利用してHHOGにより水素を製造し、圧縮した上で、大手自動車メーカーの工場に運び、燃料電池用原料として活用される。

合成燃料

コスモHD アラスカ航空とSAF売買契約を締結        2025/8/29

 コスモエネルギーHDは、グループ会社であるコスモ石油マーケティングが、アラスカ航空とSAFの売買契約を締結したと発表した。SAFは、アラスカ航空の子会社であるハワイアン航空が毎日運航している大阪-ホノルル路線向けに、関西国際空港で引き渡される。

CO2回収、DAC、CCUS

産総研 CO2分離素材評価サービスを開始             2025/8/21

 産総研は、AIST Solutions(AISol)と共同で、産総研東北センターおよび早稲田大学に整備したCO2分離素材評価センターの評価装置群を用いたCO2分離素材評価サービスを開始すると発表した。評価サービスは、NEDO委託業務「CO2分離素材の標準評価共通基盤の確立」事業で得られた成果を活用し、CO2、N2、O2などの成分を調整した混合ガスを用い、素材特性、分離性能、耐久性、エネルギー消費量・コスト評価を行う。吸収法、吸着法、膜分離法のすべての方式に対応する。サービスの申し込みや問い合わせ窓口はAISolが担当する。

東京ガス CCUでライン用パウダーを開発     2025/8/28

 東京ガスは、東京ガスエンジニアリングソリューションズ(TGES)、日本理化学工業と共同で、ガス利用機器の燃焼排気に含まれるCO2を固定化した炭酸カルシウムを配合したライン用パウダーを開発したと発表した。パウダーは、8月31日の第96回都市対抗野球大会、東京ガス硬式野球部の出場試合で使用された。

IHI タイで低級オレフィン製造CCUプラントの運転を開始     2025/8/29

 IHIは、タイのサイアムセメント傘下のSCG化学(SCGC)が運営する石油化学プラント内で、ナフサクラッカーからの排ガスから分離回収したCO2とプラント内の副生水素を活用し、低級オレフィンを製造するパイロットプラントの設置が完了し、運転を開始したと発表した。プラントでは、IHIが開発したCO2変換触媒が採用され、1日あたり100kgのCO2を注入する小型スケールでの運転を2026年3月まで実施する。製造された低級オレフィンと、既設商用プラントで製造された低級オレフィンの性能差評価などを行い、CCUプラントの商用化に向けた合成条件調整、および既設プラントとの統合条件検討を行っていくとしている。

M&A、出資

川崎重工 日本水素エネルギーが6社からの出資を受け入れ    2025/8/28

 川崎重工は、グループ会社である日本水素エネルギー(JSE)が、荏原製作所、大林組、東京センチュリー、日本政策投資銀行、みずほ銀行、三菱化工機の6社から出資を受けることになったと発表した。JSEの出資受け入れ前の株式保有比率は、川崎重工が66.6%、岩谷産業が33.4%であった。JSEは、NEDO GI基金事業「液化水素サプライチェーンの商用化実証」で中核的な役割を担っていて、川崎市扇島に液化水素基地「川崎LH2ターミナル」を建設予定だ。2030年度までに30円/Nm3の水素供給コストでの実現性確認を行うこととしている。

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