クリーンエネルギー&プラスチック関連動向     2025/9/8
クリーンエネルギー&プラスチック関連動向     2025/9/8

クリーンエネルギー&プラスチック関連動向     2025/9/8

水素、アンモニ­ア、LOHC

日本水素エネルギー 川崎臨海部での水素パイプラインのFEEDを契約2025/9/2

 日本水素エネルギー(JSE)は、JFEエンジニアリングと川崎臨海部での水素パイプラインの基本設計(FEED)について契約を締結したと発表した。JFEエンジニアリングは、国内で製造された水素を川崎臨海部にあるJSEの川崎LH2ターミナルに供給するためのパイプラインのFEEDを実施する。FEED後敷設されるパイプラインは、海外から川崎LH2ターミナルに受け入れた液化水素を、川崎臨海部の需要家に供給するためのインフラとなる。

合成燃料

コスモエネルギーHD 食品加工残渣由来バイオエタノール製造技術の共同研究を開始   2025/9/1

 コスモエネルギーHDは、静岡大学発のスタートアップで循環経済プラットフォームを開発するS-Bridgesと共同で、食品加工残渣を活用したエタノール製造技術開発に関する契約を締結したと発表した。S-Bridgesは、茶殻やコーヒー殻などの食品加工残渣からタンパク質や液肥原料などの有用成分を抽出するCell Breaker(CB)システム技術を保有している。両社は、S-BridgesのCBシステムにより食品加工残渣を糖化しやすいセルロースに変換した上で後工程を開発し、経済性の高いエタノール製造プロセスの構築を目指す。

エターナルホスピタリティGr ENEOSと廃食用油再活用で連携 2025/9/2

 居酒屋「鳥貴族」などを展開するエターナルホスピタリティグループのグループ会社エターナルホスピタリティジャパンは、ENEOSと廃食用油をSAFの原料として活用する取り組みに関する連携協定を締結したと発表した。鳥貴族の341店舗から排出される廃食油を回収し、将来的にENEOSが和歌山県有田市に事業化を進めるバイオ燃料製造プラントの原料として使用する。

CO2回収、DAC、CCUS

大陽日酸 中小規模CO2排出源向けCO2回収装置の開発がNEDOプログラムに採択される        2025/9/5

 大陽日酸は、鳥取大学と取り組んでいる共同研究「中小規模CO2排出源向け省エネルギーCO2回収装置の開発」が、NEDOの研究開発・社会実装促進プログラムに採択されたと発表した。大陽日酸は、これまで石灰製造炉などの排出源から98%以上の濃度でCO2を回収できるCO2回収装置を商品化している。鳥取大学の津野地直講師は多孔質材料の合成・応用研究を行っていて、両者は保有する技術により、都市ガス専焼ボイラの排ガスなどから排出される低濃度CO2の回収を効率的に行い、革新的なCO2回収装置の開発を進めるとしている。

運搬・貯蔵、燃焼、その他

川崎重工 LPG燃料推進LPG/アンモニア運搬船引渡し       2025/9/5

 川崎重工は、KAGAYAKI MARITIMA向けに86,700m3型LPG燃料推進LPG/アンモニア運搬船「LUNA PATHFINDER」の引き渡しを行ったと発表した。川崎重工としては9番目の86,700m3型LPG燃料推進LPG/アンモニア運搬船で、LPGとアンモニアを混載して同時に運搬することができる。川崎重工は、今後もLPG燃料推進LPG運搬船、LPG/アンモニア運搬船や液化水素運搬船など環境にやさしい船舶技術を開発・提供していくとしている。

体制

旭化成、三井化学、三菱ケミカル 西日本でのエチレン製造でLLP設立   2025/9/1

 旭化成、三井化学、三菱ケミカルの3社は、西日本に各社が保有するエチレン製造設備2基について、3社が有限責任事業組合(LLP)「瀬戸内エチレン」を設立し、2030年を目途としたグリーン化および生産能力の最適化を検討していくと発表した。これまで3社は、各社が西日本に保有するエチレン製造設備について、石油資源代替原料としてのバイオマス化、低炭素燃料への転換、グリーン化の具体的方策、および将来の生産能力削減も含めた最適生産体制などの検討・協議を行ってきた。それらを踏まえ、これまで議論してきた内容の実行のため、LLPを設立し検討を加速することになった。出資比率は各社同率で、上記検討内容のほかエチレン製造設備の共同運用のための共同出資会社の設立検討も行う。

M&A、出資

カーボンクライオキャプチャー 6,000万円の資金調達を実施  2025/9/2

 CO2階出プラントの設計・開発・販売を行うカーボンクライオキャプチャー(茨城県つくば市)は、シードラウンドでインキュベイトファンドより6,000万円の資金調達を実施したと発表した。調達した資金は、独自開発のゴム系CO2吸収材を用いた商用プラント建設に活用する予定だ。カーボンクライオキャプチャーは、高濃度CO2排出源からのCO2回収技術の幅広い社会実装を目指すとしている。

王子HD バイオファイナリー企業オーストロセル社を買収       2025/9/4

 王子HDは、溶解パルプ(DP)およびバイオエタノール製造販売を手掛けるオーストラリアのAustroCel Hallein(オーストロセル)社の全株式を取得したと発表した。オーストリア・ザルツブルグ州ハラインに本社があるオーストロセル社は、レーヨン繊維向けなどの一般用途向けDPや建築や塗料、食品、衣料品など特殊用途向けDPの製造販売を行うほか、DPの製造過程で発生する非可食性副産物から次世代バイオエタノールを製造している。王子HDは、中期経営計画に沿って事業ポートフォリオの転換を加速させ、木質バイオマスビジネスを中核事業に育てるとしている。

統計

ガソリン小売価格 2025年8月

ニュースウォッチ

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