技術、製品
Astemo レアアースフリー新型モータを開発 2025/10/27
Astemoは、BEV向けにレアアースを使用しない新型モータを開発したと発表した。モータは、ロータコアに磁力を発生させて回転力を発動するリラクタンス方式を採用した。主駆動モータ向けには、レアアースフリー磁石を埋め込み180kWの出力を実現、パワーアシスト用副駆動モータには、惰行回転時のエネルギーロスがない同期リラクタンスモータを組み合わせ、合計315kWの出力となる。Astemoは、2030年頃のリラクタンスモータの実用化を目指すとしている。

住友ゴム いすゞの大型トラック「ギガ」に車輪脱落予兆検知を搭載 2025/10/29
住友ゴム工業は、タイヤや車両、路面状況を検知するセンシング技術「センシングコア」の一機能である車輪脱落予兆検知が、いすゞ自動車の大型トラック新型「ギガ」に標準搭載されたと発表した。搭載された車両脱落予兆検知は、走行中のホイールナットのゆるみを検知する。異常検知時には、警告表示とブザー音でドライバーに注意を促す。住友ゴムは、従来の点検や経験による検知に加え、センシングコアの搭載で走行中でもナットの緩みを検知できるようになり、車輪脱落事故を未然に防ぐことに貢献することが期待されるとしている。

NSK 「リンク式サスペンション」の技術検証を完了 2025/10/31
日本精工(NSK)は、路面の凹凸や傾斜など屋外を中心に多様な走行環境に対応するサービスロボット向けプラットフォームの構成要素である「リンク式サスペンション」の技術検証が完了したと発表した。リンク式サスペンションは、パンタグラフ形状のリンク機構を介して駆動輪・従動輪を接続した装置で、屋外の整備されていない路面や、段差などで路面に凹凸があっても駆動輪を確実に接地させることができる。サービスロボットに搭載された場合、車体の低床化が可能となり、結果としてサービスロボットの小型に貢献する。NSKは、今後教育機関や飲食店などで実証実験を行い、2027年内に今回技術検証を行ったリンク式サスペンションを含んだサービスロボット向けプラットフォームの市場投入を目指すとしている。

新事業
東海理化 バス乗員安全システムβ版を発売開始 2025/10/28
東海理化は、バス乗員安全システムβ版の発売を開始し、2024年2月よりシステムの共同検証を行っている川崎鶴見臨港バスに、2025年度中に11台納入すると発表した。バス乗員安全システムは、車内に設置した複数カメラで取得した映像をAI解析し、乗員が走行中に席を立つなど怪我につながる不安全行動を検知する。東海理化は、川崎鶴見臨港バスと共同検証を進めていくと同時に、他のバス事業者にもβ版の販売を拡大し、より良いシステムの開発につなげ早期の量産化を目指すとしている。
M&A、出資
住友商事 SCSKを公開買い付けで子会社化へ 2025/10/29
住友商事は、完全子会社SCインベストメンツ・マネジメントを通じて、SCSKの株式を約8,820億円かけて公開買い付けを開始すると発表した。住友商事は、中期経営計画で、デジタルで加速する成長を掲げていて、SCSKのデジタル・AI設計基盤を取り込み成長推進ドライバーとする。SCSKは現在、ホンダとソフトウェア開発領域で戦略的提携を結んでいるほか、多くの国内自動車メーカーと開発支援などで協業を行っている。
エクセディ 米国ファンドに出資、子会社化 2025/10/29
エクセディは、米国デラウェア州に本拠があるAllegis LS Ⅱ 2025-10, a series of CGF2021ファンドに約17億円を出資し、ファンドがエクセディの連結子会社にある見込みとなったと発表した。エクセディは、ファンドを通じて協業の可能性のあるスタートアップ企業に投資を行い、新事業の立ち上げを目指すとしている。
NSK AIロボティクス企業アールティへに投資 2025/10/30
日本精工(NSK)は、ヒト型ロボットを開発しているアールティ(RT)社と業締結契約を締結し、第三者割当増資によりRT社の株式を取得し、RT社の議決権の3分の1超を保有する株式となったと発表した。NSKは、保有するトライボロジーや解析技術、ベアリングや直動製品などの製品技術を、RT社のAI・ロボット技術と融合させ、高付加価値なロボット製品・サービスの開発・提供を行っていくとしている。
住友電工 住友理工に対して公開買い付けを開始 2025/10/30
住友電気工事は、自動車用防振ゴムやホースを手掛ける住友理工の株式に対して公開買い付けを開始すると発表した。現在、住友電工は、住友理工の50.81%の株式を保有している。一方で、設備工事エンジニアリング事業を行う住友電設の株式を大和ハウス工業に売却する。モビリティ分野の事業環境は、電動化や自動運転の拡大などで大きく変化していくことが予測され、モビリティ分野で製品開発などのシナジーが見込める住友理工を1,330億円かけて完全子会社化する。
豊田合成 芦森工業に対するTOB終了 2025/10/31
豊田合成は、芦森工業の普通株式および新株予約権に対して行っていた公開買付けが、10月30日に終了したと発表した。豊田合成は、公開買い付け前には芦森工業の株式の28.26%所有していたが、買い付け後には61.38%まで向上する。今後、全株式の取得を目指して完全子会社化を目指す。芦森工業は、シートベルトやエアバック等の自動車安全部品を製造していて、豊田合成は芦森工業を子会社化することでエアバック等の安全装置の開発を加速させる。
体制
横浜ゴム メキシコの自動車用ホースアセンブリ工場の生産能力を増強 2025/10/27
横浜ゴムは、メキシコの自動車用ホース アセンブリ生産販売会社であるYokohama Industries Americas de Mexico(YIA Mexico)の生産能力を増強すると発表した。YIA Mexicoは、自動車のエアコンおよびトランスミッションオイルクーラー用のホース アセンブリを生産していて、生産能力増強によってホース配管事業の成長を目指すとしている。
NTN インドの等速ジョイント事業を強化 2025/10/29
NTNは、インドの子会社NTN NEI Manufacturing India (NNMI)のバワール工場において、等速ジョイント(CVJ)部品の現地調達化および開発体制の構築に向けた投資を行うと発表した。投資によって、CVJ内部部品の加工設備の新設を行い、現地調達率を60%から85%に引き上げを行った。また、インド国内での設計・試験設備導入により、CSE解析や耐久試験などの技術対応を現地で完結できる体制を構築した。NTNは今後も、競争力強化と、高付加価値商品の開発・供給を通じてインド事業の拡大を目指すとしている。
東レ 現代自と戦略的共同開発契約を締結 2025/10/27
東レは、現代自動車と次世代モビリティ分野での共同開発を開始し、戦略的共同化椅子発契約を締結したと発表した。両社は、2024年4月に、EV用バッテリーやモータ性能の向上に寄与すると期待されるCFRP部品の開発を対象とした戦略的パートナーシップ契約を締結していて、今回の契約を通じて協力関係をさらに強化し、高性能車両、月面探査ローバー、ロボットなどを含む先進モビリティ技術の共同開発を推進していくとしている。
統計
各国自動車 販売台数 2025年9月
決算
トヨタ系列主要企業 決算状況 2025年9月期
ニュースウォッチ
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