技術、製品
アイシン 大坂・関西万博に「マルチモーダル対話AIエージェント“Saya”」を提供 2025/5/13
アイシンは、5月13日〜5月19日の期間中、大阪・関西万博「大阪ヘルスケアパビリオン」のリボーンチャレンジゾーンの案内用に「マルチモーダル対話AIエージェント“Saya”」を提供すると発表した。Sayaは、3DCGキャラクター“Saya”をAIにより、人のように自然に応答するAI対話システムだ。日本語と英語でのリアルタイム対話が可能で、雑談から質問応答、案内などの対話を行うことができる。大阪・関西万博では、Sayaを3台設置し、来場者に8つの展示内容の案内をするとともに、来場者との対話内容を踏まえた最適な展示案内を行い、各ブースへの送客・活性化を図るとしている。

NTN ボールタイプしゅう動式等速ジョイントをEV用に改良 2025/5/13
NTNは、小型軽量で優れた応答特性を持つボールタイプしゅう動式等速ジョイント「EDJ」に新開発のグリースを組み合わせることで、静粛性と効率を向上させたEV用モデルを開発したと発表した。ボールによるスライド運動を行うしゅう動式等速ジョイントの各ボールと内外輪間の接触状態を均一化し、新開発グリースを適用することで摩擦抵抗の低減、静粛性の向上、低振動化、更には、トルク損失を従来比25%低減した。NTNは、しゅう動式等速ジョイントとしてEDJのほか、効率・低振動性に優れるPTJのラインアップがあり、固定式等速ジョイントCFJと組み合わせて、EV向けドライブシャフトとして顧客への提案を行っている。

ミツバ 駆動モータがKGモーターズに搭載決定 2025/5/14
ミツバは、EV用駆動システム用モータが、KGモーターズ(広島県広島市)の開発中の小型モビリティロボット「mibot」への搭載が決定したと発表した。材料・部材調達を行う神鋼商事を通じて供給される。KGモーターズは、mibotを2025年中に量産発売する計画としている。
また、同日ミツバは、ドイツの自動車部品メーカーであるべバスト・ルーフ&コンポーネンツ社と共同で、自動車用ルーフ/シェード開閉用ブラシレスモータを開発し、ベバスト経由でドイツの高級車メーカーへの納入を開始したと発表した。
Astemo インホイール駆動システムに空冷12インチを拡充 2025/5/16
Astemoは、軽自動車や小型車に搭載可能な12インチサイズのインホイール式駆動システムを開発したと発表した。これまで、日立製作所と共同で、19インチおよび16インチサイズの油冷式ダイレクト駆動システムを開発してきた。しかし、小型車や二輪車では油冷用の配管や付帯設備の追加が課題となる。12インチサイズダイレクト駆動システムでは、モータの回転部分外表面に放熱フィンを配置した「ロータリーフィン構造」にすることで放熱量を増大させ、課題を克服した。1輪あたり定格出力5.5kW、最大出力13kW、最大トルク370Nmを実現し、4輪にした場合電動軽自動車の駆動性能を満たすことが可能になる。Astemoは、2030年頃の実用化を目指すとしている。

新事業
武蔵精密 ケニアで電動2輪バッテリーステーションを設置 2025/5/14
武蔵精密工業は、ケニアで進めてきた電動バイクなどを活用したデジタルサービスの実現可能性検証実証事業を2025年2月に完了し、ケニアの電動二輪スタートアップARC Ride社との共同事業を開始したと発表した。ARC Ride社とは2021年に協業を開始し、2024年度に経済産業省のグローバルサウス補助金事業に採択され、ケニアのナイロビで電動二輪車、バッテリー、バッテリー交換ステーションなどの構築によるビジネスモデル実証を行ってきた。実証では、電動二輪車普及によるCO2排出量の削減、100台超のバッテリーステーション設置による利便性の向上などの成果があったとしている。武蔵精密は、今後もARC Ride社との連携を通じて、ナイロビをはじめ他地域での事業拡大を目指すとしている。
また、武蔵精密は、2025年8月20日から22日に横浜で開催予定の第9回アフリカ開発会議(TICAD9)での、共創企業に認定されたと発表した。
M&A、出資
日本精工 ステアリング企業を子会社化 2025/5/12
日本精工(NSK)は、ジャパン・インダストリアル・ソリューションズ第参号ファンド(JIS)との間で、JISが保有し、NSKが持分法適用会社であるNSKステアリング&コントロール(NS&C)社の株式を取得すると発表した。NS&Cは、NSKの子会社であったが、2023年8月1日以降、JISが株式議決権の50.1%、NSKが49.9%を保有していた。NS&Cは、JIS体制の下、取り組んでいた収益性の改善のめどが立ったこと、および自動車部品業界を取り巻く環境が大きく変化していることから、NSKがJISの保有する株式を取得し、再度子会社することにした。NS&Cの2024年3月期の売上高は619億円、営業損失は65億円であった。
また、NS&Cの子会社化に伴い、NS&Cの子会社であるNSKステアリングシステムズも、NSKの連結子会社となる。
椿本チエイン 大同工業を子会社化 2025/5/14
椿本チエインは、大同工業と経営統合を実施すると発表した。株式交換により、椿本チエインが大同工業の親会社となる。椿本チエインを頂点とするつばきグループは、チェーン事業のほか、モーションコントロール、モビリティ、マテハンの4事業を中心に事共展開している。大同工業グループは、二輪部品を中心に事業展開を行っている。近年、中国、韓国企業による日本市場への参入が積極化していて、競争環境が厳しくなっていることから、経営統合による経営力強化を図る。具体的には、海外ビジネスの拡大、既存事業での協業、エコプロダクトやソーシャル、サステナブルプロダクトなどの新規事業や共同開発を行っていくとしている。株式交換により、大同工業は2025年12月29日で上場を廃止、2026年1月1日付が効力発生日となる予定だ。
双日 日本エイアンドエルを子会社化 2025/5/15
双日は、住友化学及び三井化学と、SBRラテックスやABS樹脂の製造・販売・研究開発を行う日本エイアンドエルの株式売買契約を締結したと発表した。2025年7月を目途に、双日が日本エイアンドエルの株式66.5%を取得し、連結子会社化する。日本エイアンドエルは、住友化学と三井化学の出資による合弁会社で、EV用LiBの負極バインダー用SBRラテックスで高い技術力を持つ。また、紙加工用SBRラテックスでも日本で高い評価を得ている。双日は、強化領域のひとつとして「エネルギー・素材ソリューション」を揚げていて、グローバルな顧客・物流ネットワークや人材の活用により、日本エイアンドエルの価値向上を目指すとともに、EVや蓄電池市場での事業拡大に取り組むとしている。
豊田通商 冨士発條に出資 2025/5/16
豊田通商は、冨士発條(兵庫県朝来市)の第三者代割当増資を引き受け、34%の株式を取得する出資契約を締結したと発表した。冨士発條は、精密部品の金型設計・製造を主業とするほか、車載用電池のセルケース及びセルカバー製造を行っていて、日本ではトップクラスのシェアを有する。豊田通商とは、2023年7月に、米国ノースカロライナ州に車載用セルケースおよびセルカバーの製造・販売を行うFUJIHATSU & TOYOTSU Battery Components, North Carolina(FTBC)を設立し、バッテリー分野で協業を進めている。豊田通商は、冨士発條への出資は、電池サプライチェーンの強化として、FTBCでの製造体制の強化と、生産規模及び製品ラインナップの拡大に対応するためとしている。
体制
田中精密 電動化対応で大型設備投資を計画 2025/5/13
田中精密工業は、国内外拠点での電動車製品の量産に向けた総額35億円規模の大型設備投資を計画していると発表した。概要は次の通り。
・北米拠点(FT Precision): 次期BEV用バッテリーモジュール向けアルミ部品生産用アルミ鋳造マシンの増設、および工場物流自動化システム 約23億円
・国内拠点(婦中工場): 次期HEV用インバータ向けアルミ部品生産用新規設備、およびAI外観検査自動化工程 約12億円。
サンデン 希望退職者の募集 2025/5/15
サンデンは、希望退職者の募集を行うと発表した。勤続年数1年以上の日本在籍の社員が対象で、国内従業員の約17%に当たる300人程度の希望退職者を募る。サンデンの営業損益は2020年度以降損失計上を続けていて、2024年12月期の営業キャッシュフローは44億円の損失計上となっていた。
統計
決算
人とくるまのテクノロジー展2025 出展
デンソー
1. 「モビリティの進化」 (1) eAxle内蔵インバータ、 (2) 車載用輻射ヒーター、 (3) 次世代AIモデル開発環境、 (4) 乗員モニターソリューション
2. 「新価値創造」 (1) プロダクトパスポートに向けたトレーサビリティ技術、 (2) 電池診断、グレーディング技術によるサーキュラーエコノミーソリューション、 (3) 使用済み自動車の精緻解体ロボット技術、 (4) ドライブエージェント くるまのJullie、 (5) 進化をつづけるQRコード
3.「基盤技術の強化」 (1) 車載半導体、 (2) UXに基づくSDV(Software Defined Vehicle)、 (3) ソフトウェア領域の人材育成
アイシン
「電動化」 機能統合電動ユニット(Xin1)、 FR1モーターハイブリッドトランスミッション、 水・冷媒モジュール、 将来ブレーキシステム(株式会社アドヴィックス)
「安心・快適・利便」 インテリジェントピラーユニット、 生成AIを活用したLBSエージェント、 乗員見守り・忘れ物検知システム、 YYSystem
トヨタ紡織
1)モノマテリアル化 「モノマテリアルカバーシート」、「モノマテリアルドアトリム」
2)温熱快適性と省エネルギーの両立 「サーマルコンフォートシート」
3)その他
・高リサイクル性バイオポリマー(リサイクルしても性能が維持される植物由来樹脂)
・ハイドロジェンパワーシステム(水冷式小型燃料電池を採用したFCシステム)
豊田合成
1. 新たなモビリティへの対応 「ステアバイワイヤシステム用ステアリングホイール」
2. 脱炭素化への対応 「ポータブル水素カートリッジ」、「各種高圧水素タンク」、「廃車由来の再生プラスチック(内外装部品)」
3. その他:大阪・関西万博 出品アイテム 「ペロブスカイト太陽電池搭載のスマートウェア」
フタバ産業
■全体展示 ・ボデー骨格部品 ・インパネリインフォースメント ・エキゾーストパイプ(開発中)
■コア技術・既存技術の深化 ・フロントピラー ・センターピラー、リアフロア(開発中)
■新技術/新事業への挑戦 ・アルミ製バッテリー冷却器~底面タイプ~(開発中) ・ステンレス製バッテリー冷却器~側面タイプ~(開発中) ・車載CO₂回収システム
東海理化
(1)「Mobilityの変化に対応する新商品」 「Hidden Light Effect(ヒドゥンライトエフェクト)」、「透明タッチライトフィルム」
(2)「持続可能な社会の実現と安全に貢献」 「WFOⓇ(ホイールフルオーナメント)」、「BAMBOO+®(バンブープラス)」
愛三工業
▪パワトレ技術の活用
▪電動化領域に挑戦
▪部品メーカーから制御・システムサプライヤーへ
ジヤトコ
電気自動車用ドライブユニット「3-in-1」 、 e-POWER用ドライブユニット 「5-in-1」、 オリジナル「e-Axle(超小型)」搭載ユニットテストカー 、 電動アシスト自転車用2-in-1ドライブユニット、ドライブユニット搭載自転車、 電動バイク用2速自動変速インホイールモータードライブユニット(実機)
Astemo
【IoV】
【eパワートレイン】 「BEV用小型e-Axle」 「インホイールモーター」 「PHEV インバーター」 「HEV用モーター」
【AD/ADAS】 「360度3Dセンシング技術」
【先進シャシー】 「次世代電動液圧式ブレーキシステム」 「セミアクティブダンパー」 「新操作デバイス」
【モーターサイクル】
ジーテクト
■大型一体化 マルチマテリアル リアフレーム ■大型一体化 ホットスタンプ リアフレーム ■BEV用バッテリーハウジング ■ホットスタンプ ドアリング ■高エネルギー吸収サイドシル ■HEV用バッテリーハウジング ■プレス成型 ピニオンギア ■深絞り成形 セルケース ■ロールフォーム セルケース
TPR
▶パワートレイン製品(ピストンリング、シリンダライナ、焼結製品等) ▶EV関連商品 ▶CNT分散液 ▶熱伝導クレイ ▶電磁波吸収ゴムシート ▶自動車用ゴム製品 ▶クロスリアリティ「tXR display」 ▶アルミの質感を持つ金属調塗装 ▶塗装レス3Dグラデーション加飾 ▶塗装面に光意匠が浮かび上がる新加飾 ▶コネクティッド
リケンNPR
◇ノイズ対策シート ◇ノイズ対策コア ◇樹脂ギア ◇電動車向け樹脂ケース ◇減速機製品 ◇アクチュエータ製品 ◇モータ製品 ◇圧粉コア ◇金属粉末射出成型製品「MIM」 ◇表面処理技術 ◇金属3D積層造形製品 ◇水素関連エンジニアリングサービス
NSK
1)「走る」:Face spline式HUB3軸受(参考出展)
2)「走る」:電動車向け小型軽量化深溝玉軸受(参考出展)
3)「曲がる」:ロッキングクラッチ(参考出展)
4)「止まる」: 電動油圧ブレーキシステム用ボールねじ
5)電動コーナーモジュールコンセプト
日本特殊陶業
・スパークプラグ プレチャンバープラグ【開発中】、水素エンジン向けスパークプラグ【開発中】
・センサ 水素エンジン向け排ガスセンサ【開発中】
・セラミックスベアリングボール
・SOEC ・リバーシブルSOCシステム
・アイアクセル(後付け式踏み間違い事故防止装置)
ニュースウォッチ
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