水素、アンモニア、LOHC
神鋼環境ソリューション 沖縄発の水素ステーションに水素発生装置を納入 2025/6/17
神鋼環境ソリューションは、りゅうせきが沖縄県うるま市に設置した水素ステーション実証施設内に、水電解式高純度水素発生装置「HHOG」を納入したと発表した。HHOGは、PEM式水電解装置で99.999%の高純度水素を1時間に5Nm3水素供給できる。うるま市の石川油槽所の水素ステーションにはHHOG水電解装置2基が設置された。神鋼環境ソリューションは、沖縄県内でのFCVや水素関連機器への水素供給インフラ整備に貢献するとしている。

CO2回収、DAC、CCUS
三菱ガス化学、RITE 大坂関西万博でのDAC回収CO2について受渡し契約を締結 2025/6/16
三菱ガス化学と地球環境産業技術研究機構(RITE)は、大坂関西万博会場内に設置したDAC装置から回収したCO2の一部について受渡しに関わる契約を締結したと発表した。大気中から回収したCO2について、CCS技術によるCO2貯留、およびCO2を原料としたメタノール製造まで包括的に実施する。RITEは、2016年にRITEが主導して設立した二酸化炭素地中貯留技術研究科組合で、国内貯留層へのCO2貯留技術の開発を進めていて、三菱ガス化学も2021年に同組合に参画した。三菱ガス化学は、回収CO2由来のメタノール製造を活用したCCUプラットフォーム「Carbopath」を推進している。
JERA、川崎重工 横須賀火力発電所でのCCUSで覚書を締結 2025/6/19
JERAと川崎重工は、神奈川県にある横須賀火力発電所でのCCUSバリューチェーン構築に向けた共同検討に係る覚書を締結したと発表した。2030年度までにJERAの子会社JERAパワー横須賀が運営する横須賀火力発電所で、川崎重工が開発したCO2分離・回収技術Kawasaki CO2 Capture(KCC)を用いた実証を行う。川崎重工の開発したKCCは、固体吸収剤で排ガス中のCO2を吸収し、発電所の廃熱を利用した60℃程度の低温蒸気でCO2を回収することで、低コストでCO2の分離回収ができる。両社は、2030年度までにKCC CO2分離回収のパイロット設備を設置し、火力発電所の排ガスに含まれるCO2の分離回収から有効利用に関する実証を行うことを予定している。

出光 マレーシア・サワラク州沖2鉱区で油ガス田探鉱権益を取得 2025/6/19
出光興産は子会社である出光サワラク資源開発を通じて、マレーシア・サワラク州沖の2鉱区での石油・天然ガスの探鉱・開発・生産権益40%分を韓国のSK earthon社から取得し、生産物分与契約をマレーシア国営石油会社ペトロナス、サワラク州営石油・ガス会社PSEP、SK earthonとの4社間で締結したと発表した。出光はマレーシアでの油ガス田開発に参画するとともに、CCSを含めたカーボンニュートラル事業も検討し取り組んでいくとしている。
運搬・貯蔵、燃焼、その他
三菱重工 大型GTCCで水素混焼50%実証に成功 2025/6/17
三菱重工は、米国現地法人三菱パワーアメリカが、米国の電力会社ジョージア・パワーと共同で、ジョージア州スマーナにある発電所のM501GAC形天然ガス焚きガスタービン(GTCC)で、水素を50%混合した燃料での燃焼実証試験に成功したと発表した。GTCC発電設備では世界最大規模で、水素50%混焼によりCO2排出量は天然ガス100%焚きに比べ約22%削減されるとしている。
JFEエンジ 日清オイリオ施設で水素混焼コージェネ運用開始 2025/6/17
JFEエンジニアリングは、日清オイリオグループと共同で、日清オイリオ横浜磯子事業場に設置した水素混焼対応型8MW級コージェネレーション設備の運用を2025年4月1日より開始したと発表した。設備はJFEエンジが所有・維持運営を行う。両社は2027年以降、都市ガスへの水素混焼率30%を目標に水素をエネルギー源として活用することを目指していくとしている。
IHI アンモニア燃料エンジンが、CIMAC会長賞を受賞 2025/6/18
IHIとグループ会社であるIHI原動機は、5月19日から23日にスイス・チューリッヒで開催された国際燃料機関会議CIMAC Congress2025で、開発したアンモニア燃料エンジンに関する講演が高く評価され、CIMAC会長賞を受賞したと発表した。IHIとIHI原動機は、2020年度からアンモニア燃料使用のための基礎試験を開始し、2021年度からはNEDO GI基金事業「アンモニア燃料国産エンジン搭載船舶の開発」としてアンモニア燃料実証船に搭載するエンジン開発に着手した。2024年8月には、世界初のアンモニア燃料タグボート「魁」が就航し、2024年11月まで横浜港で実証航海を行った。アンモニアは重油に比べて燃焼性が低く、燃料転換については技術的課題となっていた。
統計
ニュースウォッチ
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