クリーンエネルギー&プラスチック関連動向     2025/8/4
クリーンエネルギー&プラスチック関連動向     2025/8/4

クリーンエネルギー&プラスチック関連動向     2025/8/4

水素、アンモニア、LOHC

レゾナック、川崎重工 川崎での水素発電事業協業検討を終了   2025/7/29

 レゾナックと川崎重工は、2023年10月に締結した「川崎地区での水素発電事業開発にかかわる協業の覚書」に沿って、2030年頃にレゾナックの川崎事業所で事業開始をする予定にしていた協業事業の検討を終了し、今後はレゾナックが単独で取り込んでいくことにしたと発表した。諸条件のスケジュールが事業計画に合わないことを理由としている。一方、川崎重工は今後も引き続き、川崎臨海部での液化水素サプライチェーン構築に向けて事業を推進していくとしている。

旭化成 フィンランドの水素プロジェクトにアルカリ水電解システム供給2025/7/30

 旭化成は、フィンランド中部地区で脱炭素プロジェクトを推進するCentral Finland Mobility Foundation(Cefmof)より、1MW級のコンテナ型アルカリ水電解システム「Aqualyzer-C3」を受注したと発表した。Cefmofは、フィンランド ユバスキュラ市、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(TGR-WRT)、トヨタ・モビリティ基金によって設立された現地社団法人だ。プロジェクトでは、フィンランド中部地区内で水素製造・使用する地産地消モデルの構築を目指し、フィンランドでは初となる商用水素ステーションの開設に合わせ、旭化成のアルカリ水電解システムが設置される予定だ。2025年12月の設置、2026年上期の本格稼働を目指す。

三菱ガス化学 富士電機と水素燃料電池システム共同実証検討  2025/8/1

 三菱ガス化学は、富士電機と共同で、燃料電池(FC)とメタノールを原料とする水素生成器を統合した発電システムの共同実証に向けた検討を開始したと発表した。水素キャリアのひとつであるメタノールを用いて、消費地で水素を生成する手段を構築する。富士電機は、1998年に産業用FCを製品化し、国内外で100台位以上の納入実績がある。また、FC製造技術やパワエレ技術を活かし、トヨタのFCV「MIRAI」に搭載されている水素燃料電池モジュールを使用した水素FCシステムの開発を推進している。三菱ガス化学は、グリーンメタノールを軸とした環境循環型プラットフォームCarbopathの社会実装に向けた取り組みを推進している。両社は、メタノールから水素を生成し発電するまでを効率的に低コストで行う「メタノール改質型水素FCシステム」の商用化に向けた実証を2026年度中に開始する予定だ。

合成燃料

コスモ石油 東京都内SSで廃食用油回収を開始 2025/7/31

 コスモ石油は、東京都、日揮HD、レボインターナショナルと2023年8月に締結した廃食用油回収促進事業の協定に基づき、7月31日より東京都内のコスモネットワークのサービスステーション(SS)55か所で、家庭から出る廃食用油を回収する専用ボックスを設置した。回収した廃食用油は、SAF製造の原料として使用する。コスモ石油は、これまで東京都内3か所のSS、大阪府堺市11ヶ所、吹田市5か所のSSで市民回収実証を行ってきていて、実証で得られた知見を活用する。

CO2回収、DAC、CCUS

日鉄エンジ 液化CO2高流速液送技術検証設備建設工事を受注 2025/7/28

 日鉄パイプライン&エンジニアリングは、日本CCS(JCCS)より液化CO2高流速液送技術検証設備建設工事を受注したと発表した。JCCSがNEDOから受託した苫小牧での大規模CCS実証試験のうち、低温低圧条件下での液化CO2の配管内流速増加に伴う課題の特定と安全性の検証を行う。400ton液化CO2タンクなどを新設し、液化CO2輸送の検証試験設備を建設する。CO2タンクには、日本製鉄性低温用鋼N-TUF490の採用を予定している。日鉄パイプライン&エンジニアリングは、2025年10月1日付けで会社分割により日鉄エンジニアリングに吸収合併されることが決まっていて、今回の案件も日鉄エンジニアリングに承継される。

エア・ウォーター 低炭素水素製造拠点を新設   2025/7/28

 エア・ウォーターはグループ会社であるエア・ウォーター・グリーンデザインが、関東天然瓦斯開発と合弁会社エア・ウォーターK&O設立し、千葉県茂原市に低炭素水素の製造拠点を新設すると発表した。エア・ウォーターK&Oは、関東天然瓦斯開発の環境負荷が輸入天然ガスと比較して少ない千葉県産の天然ガスを水素の原料を使用し、世界最高水準の発生効率を有する天然ガス改質型水素ガス製造装置「VHR」とCO2回収装置を新設する。2027年度の操業開始を目指す。回収したCO2はドライアイスの原料として活用することで、需給がひっ迫する炭酸ガス・ドライアイスの安定供給につなげるとしている。

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