水素、アンモニア、LOHC
日揮 福島県浪江町でグリーンアンモニアの製造を開始 2026/1/27
日揮HDは、浪江グリーンアンモニア統合制御実証フィールド(NAMICS、福島県浪江町)に建設していたグリーンアンモニア製造技術実証プラントで、アンモニア製造を開始したと発表した。日揮HDは、2021年8月にNEDO GI基金事業の一環として、旭化成と共同で採択された「大規模アルカリ水電解水素製造システムの開発およびグリーンケミカルプラントの実証」プロジェクトに参画し、グリーンアンモニア製造プラント最適化制御システムの開発、および実証計画を推進してきた。実証プラントは、2026年度までの稼働を予定し、統合制御システムの検証と改良に取り組み、旭化成が2027年度以降に計画する大規模グリーンケミカル実証プラントで、今回の実証結果から得られた知見を活用する。実証プラントは、日量4トンのアンモニア製造能力を保有し、製造したアンモニアは、販売先を通じて近隣の火力発電所に供給されることとなっている。
三井海洋開発 FPSO向けSOFC+CO2回収統合システムを共同開発 2026/1/27
三井海洋開発は、ノルウェーの燃料電池システム会社Eld Energy(エルドエナジー)と、FPSO(浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備)向け、120kW SOFCとCO2回収設備との統合システムのプロトタイプ設計・製造契約を締結したと発表した。三井海洋開発とエルドエナジーは、2025年より石油・ガス生産時に生じる随伴ガスを活用した出力40kW級のSOFC洋上発電システムの共同開発・製造を推進してきた。今回の契約では、SOFC出力を120kWにスケールアップし、SOFC排気に最適化したCO2回収設備と統合化することで、FPSOの低炭素化を推進する。今後、両社は2027年までに陸上運用試験を実施し、2028年以降の洋上実証開始を予定する。
また、三井海洋開発は、2026年1月30日、エルドエナジーのほかに台湾のデルタ電子と3社で、海洋向けSOFC発電システム開発に関する戦略的協業を発表した。

合成燃料、バイオ燃料
東邦ガス バイオガス由来e-メタン製造実証が新エネルギー財団会長賞を受賞 2026/1/28
東邦ガスは、知多市と連携した「バイオガス由来のCO2を活用したe-メタン製造実証」が、新エネルギー財団が主催する令和7年度新エネ大賞の「新エネルギー財団会長賞(導入活動部門)」を受賞したと発表した。実証は、知多市南部浄化センターで発生するバイオガス由来のCO2と、冷熱発電による電力を活用した水素を原料としてe-メタンを製造するもので、国内初としてe-メタンを都市ガス原料として利用し、アイシンなどの大口需要家に販売している。

運搬・貯蔵、燃焼、その他
酉島製作所 大流量液化水素ポンプを受注 2026/1/26
酉島製作所は、川崎重工から、JSEが推進する川崎LH2ターミナル向けに、大流量液化水素昇圧ポンプと積荷ポンプを受注したと発表した。液化水素輸送では、従来モータ技術でポンプを大流量化すると、モータ自体の発熱により液化水素が気化してしまう。酉島製作所は、超電動モータを使用した液化水素ポンプを開発し、2024年に運転試験に成功した。今回受注したポンプには超電動モータを搭載することで、液化水素への熱侵入を抑え、発熱ロスを大幅に低減している。酉島製作所は今後も、より大流量・高圧かつ高効率な液化水素ポンプの技術開発を推進していくとしている。
川崎重工 LPG燃料推進LPG/アンモニア運搬船の引き渡し 2026/1/30
川崎重工は、TSURUGI MARITIMA S.A.向けに86,700m3型LPG燃料推進LPG/アンモニア運搬船「LUCENT PATHFINDER」を引き渡したと発表した。引き渡したLPG/アンモニア運搬船は、従来船型から大きく変えることなくカーゴタンクの容積を拡大し、LPGとアンモニアを単独および混載して運搬可能とした。また、主機からプロペラ間に軸発電機を搭載したことで、通常航海中はディーゼル発電機を停止させ、完全LPG燃料航行を可能とした。川崎重工は、今後もLPG燃料推進LPG運搬船、LPG/アンモニア運搬船などの環境規制に対応した各種商船や液化水素運搬船など、地球環境にやさしい船舶技術を開発・提供していくとしている。
体制
旭化成、三井化学、三菱ケミカル 西日本エチレン生産体制を集約 2026/1/27
旭化成、三井化学、三菱ケミカルは、3社が西日本に保有する全2基のエチレン製造設備について、新たに3社で共同事業体を設立の上、2030年度を目途に三菱ケミカル旭化成エチレン(AMEC)水島工場のエチレン製造設備(岡山県倉敷市)を停止し、大阪石油化学株式会社(OPC)の設備(大阪府高石市)へ集約すると発表した。経産省のHtA(Hard to Abate)支援事業に採択され、旭化成が開発中のバイオエタノールからエチレン・プロピレンなどの基礎化学品を製造する技術「Revolefin」を用いた設備を、2029年度末までに旭化成の水島製造所に設置し、2034年度の商用生産開始を目指す。また、AMEC水島工場のエチレン製造設備停止、OPC泉北工業所の集約に対する設備対応を合わせて行う。エチレン生産能力は、統合前の年産95.1万トンから45.5万トンまで半減する。

三菱商事 千代田化工建設の優先株式償還条件変更に関する合意 2026/1/28
三菱商事は、2019年より実施してきた千代田化工建設に対する優先株総額1,600億円の拠出資金の内、総額約900億円分の償還に応じると発表した。米国LNG事業「ゴールデンパスLNG」のプラント建設に関わる引当金370億円が返済され、償還に対する支払い余力が生じた。6月に開催される千代田化工の株主総会で、優先株将監方針承認が条件となるが、承認されれば現在三菱商事が33.46%保有し、子会社となっている千代田化工は、持ち分法適用会社となる見通しだ。
プラスチック
東レ 200℃以上の耐熱特性を持つ圧電ポリマーを開発 2026/1/28
東レは、200℃以上でも圧電性能を発揮する圧電ポリマー材料を開発したと発表した。従来、圧電材料としては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)やチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)が使用されてきたが、PVDFの上限使用温度は80℃程度で、PZTは無機材料であるため硬くて脆いという欠点があった。開発した圧電ポリマーは、東レが持つポリマー分子設計技術と高次構造制御技術を駆使して創出され、分極構造が200℃以上でも維持される。また、複雑な形状や大面接のセンサーにも適用可能となっている。モビリティ、ロボット、産業機械、航空宇宙等の分野で使用される振動検出・監視センサーなどへの適用が期待される。

東洋エンジ インドでポリプロピレン製造設備のEPC契約を受注 2026/1/29
東洋エンジニアリングはインドの子会社であるToyo-Indiaが、インドの国営石油販売会社であるバーラト・ペトロリウム(BPCL)より、コチ製油所での年産40万トンのポリプロピレン(PP)製造設備のEPCを受注したと発表した。Toyo-Indiaは2003年以降、インドでの石油化学・精油分野で複数のプロジェクトを実行し、BPCL社との関係を構築してきた。
住友ベークライト バイオマスPFA樹脂による難燃性プリプレグを開発 2026/1/30
住友ベークライトは、バイオマス由来のフラン樹脂(PFA)を使用した難燃性プリプレグを開発したと発表した。開発したプリプレグは、従来の石油由来フェノール樹脂と同等の機械強度を有し、航空機内装品に求められる高い難燃性・低煙性・低毒性 (FST) 基準を満たしている。さらにOSUヒートリリース試験でも、石油由来フェノール樹脂と同等レベルの性能を確認した。住友ベークライトは、航空機内装材や自動車バッテリーなど、難燃性が求められる用途への適用を図る。
M&A、出資
東邦ガス EEポリマーに出資 2026/1/29
東邦ガスは、ファインドと共同運営するCVCを通じ、農作物残渣を原料とした超吸水性ポリマーの製造販売を行っているEE Polymer(EEポリマー)社に、既存株主から株式を取得する形で出資したと発表した。東邦ガスは、重点投資領域として定めている「アグリ/フード」領域を中心に、超吸水性ポリマーを活用した農業プロジェクトやカーボンクレジットの創出などカーボンニュートラルへの取り組みを推進していくとしている。
ニュースウォッチ
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