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クリーンエネルギー&プラスチック関連動向     2026/9/21
クリーンエネルギー&プラスチック関連動向     2026/9/21

クリーンエネルギー&プラスチック関連動向     2026/9/21

目次

政策・規制、審議会

経産省 第8回水素閣僚会議を実施     2026/9/11

 経済産業省は、2026年9月10日、千葉県幕張メッセに関係各国・国際機関を招待し「第8回水素閣僚会議」を開催した。
 ここでは、議長サマリーからの抜粋を掲載する。

  1. エネルギー安全保障における重要性
    閣僚及び代表団は、水素・アンモニアをエネルギー安全保障の確保及び産業サプライチェーンの強靭化に向けた重要なエネルギー源として位置づけ、各国での制度設計や、連携強化を通じて供給源及びエネルギー源の多様化に向けた取組を推進していくことの重要性を確認した。
  2. 需要創出を起点とした需給拡大に向けた取組
    水素・アンモニアがエネルギー安全保障の確保及び産業サプライチェーンの強靭化に向け、需要創出を起点とした取組の推進が重要であり、各国において政策が進められている。
    ・欧州: REDIIIに基づく再生可能水素等の利用目標の国内法制化をはじめとする需要創出策が進展。欧州水素銀行では、2026年5月の入札で合計9件(10年間で130万トン-H2規模)の案件が落札。
    ・インド: グリーン水素製造支援プログラムにより、2026年3月、年間67万トン-NH3規模のグリーンアンモニア供給契約が締結。
    ・日本: 2026年6月時点で価格差に着目した支援制度等の下、計7件(年間約20万トン-H2規模)の計画が認定。
    IEAによる2030年に向けた低排出水素の生産見通しは、従来想定よりも下方修正されたが、大規模プロジェクトは引き続き前進。2030年コミット済み生産量は、前年比3%増の430万トン。
    稼働中の水素生産能力は、この1年間で倍増し、100万トン/年から170万トン/年に拡大。来年はさらに倍増する見込み。
  3. 今後の国際連携のあり方
    水素・アンモニア社会の実現に向けては、需要創出に加え、国際競争力のある生産能力を強化するとともに、サプライチェーン全体を通じた競争力強化とコスト低減が不可欠。今後は、研究開発から社会実装、量産化、国際標準化に至るあらゆる段階において、資源国、技術保有国及び需要国を含むグローバルな協力関係を一層強化していく。

水素、アンモニア、LOHC

横河電機 スロベニア水素事業で覚書 2026/9/10

 横川電機は、スロベニアの国営送電事業者エレスおよび国営ガス輸送事業プリノヴォディと、スロベニアのエネルギーインフラのレジリエンスの強化と、低炭素水素産業の創出に向けた基盤整備を目的とした、水素エコシステムの構築に向けた連携を図る覚書を締結したと発表した。3社は、送電網とガス輸送網を接続する水素プラントの実証プロジェクトを共同で検討を進めるとともに、両インフラの連携運用を支えるデジタルソリューションの検討も行う。

合成燃料、バイオ燃料

太陽石油 SSで家庭用廃食油の回収を開始    2026/9/11

 太陽石油は、山口県宇部市・山陽小野田市内のサービスステーション(SS)3店舗で、家庭で不要となった廃食油の回収を開始したと発表した。回収した廃食油は、アースクリエイティブ(山口県宇部市)がバイオディーゼル燃料「FAME」に再生を行う。

カナデビア オランダ・バイオメタン事業の一部を買収   2026/9/15

 カナデビアは100%子会社であるカナデビア・イノーバ社(スイス)が、オランダのバイオメタン事業会社バイオバリュー社の複数の事業を買収したと発表した。また、バイオバリュー社が保有する事業資産統括会社バイオバリューHD社の過半数の株式を取得し、社名をカナデビア・バイオバリューに変更し、事業を展開するとした。

東京ガス e-メタン製造・都市ガス導管注入FSが東京都の事業に採択  2026/9/16

 東京ガスは、タクマと共同で東京都の事業に応募した「大田清掃工場の排ガス由来の回収CO2と京浜島グリーン水素製造所の水素を原料としたe-methane製造および都市ガス導管注入事業のCO2サプライチェーン構築に係る実現可能性調査」が採択されたと発表した。調査は、東京二十三区清掃一部事務組合が管理する大田清掃工場(東京都大田区)の排ガスから分離・回収したCO2と、東京都京浜島グリーン水素製造所で製造されるグリーン水素を原料としてe-メタンを製造し、既存の都市ガス導管網へ注入するサプライチェーンの構築に係る実現可能性調査(FS)を行う。2026年度はメタネーションのテスト実証などを実施し、2027年度に事業化に向けた概略設計、経済性評価などを行った上で、2028年度以降のFEED、2030年度以降の実用化を目指す。

コスモ石油など SAF製造工程で併産されるナフサを活用      2026/9/17

 コスモ石油は、丸善石油、宇部丸善ポリエチレン、SAFFAIRE SKY ENERGYと共同で、コスモ石油堺製油所内に設置したとSAF製造工程で併産されるナフサの活用を開始すると発表した。SAF製造工程で併産されるナフサは、原料が廃食用油由来であるため、ISCC(国際持続可能性カーボン認証)の認証を取得している。コスモ石油は、廃食用油由来のナフサに環境価値を付与し、丸善石油および宇部丸善ポリエチレンが連携して、原料から最終製品まで一貫した低炭素サプライチェーンを構築する。4社は今後、供給量の拡大および用途開発を通じ、幅広い産業の脱炭素化を推進してしていくとしている。

CO2回収、DAC、CCUS

日本特殊陶業 工場排出CO2の液化・利活用を実証    2026/9/16

 日本特殊陶業は、日立プラントサービスおよび高圧ガス工業と共同で、工場から排出されるCO2の分離回収・液化および販売に関する実証試験を10月から開始すると発表した。日本特殊陶業小牧工場のボイラー排ガスから年間300トン規模のCO2を回収し、液化した上で販売を行う。実証を通じてシステムの最適化と運用ノウハウの蓄積を図った上で、2027年4月には年間2,000トン規模を想定した商用提供を開始し、工場排ガスの地産地消型カーボンリサイクルモデルとして全国展開を進める。各社の主な役割は、日本特殊陶業がCO2分離回収装置の提供、日立プラントサービスがCO2液化装置の提供、高圧ガス工業が液化CO2の買取、輸送、販売を担う。3社は業務提携を通じ、日本国内でのCO2分離回収装置及び液化CO2製造モジュールの販売、液化CO2の農業、工業、溶接、飲料向けなどへの販売、CO2排出源企業および利活用先企業への提案活動を行う。

神鋼環境ソリュ 清掃工場のCO2資源循環で東京都FSに採用  2026/9/16

 神鋼環境ソリューションは、スマートシティ企画と共同で、東京都の令和8年度「CO2サプライチェーン構築に係る実現可能性調査事業」に提案した、「八王子市・館クリーンセンターで回収したCO2を建設資材・液化炭酸に利用するための実現可能性調査(FS)」が採択されたと発表した。FSでは、館クリーンセンターから回収したCO2を建設資材や液化炭酸ガスとして、①高速炭酸化技術「Carbonel」 で、建設資材・土木資材へ固定化するルートと、②液化・精製して直接利用するルートを検証する。Carbonelは、イギリスのO.C.O Technology社の技術をベースに神鋼環境ソリュと共同で改良を行った技術で、Caを含む飛灰やスラグ等をわずかな水の存在下でCO2と反応させ、CaCO3等の炭酸塩としてCO2を固化する技術だ。自然界では炭酸化反応は数か月以上の時間が必要であるが、Cabonel技術では数分から数十分で反応を行う。また、乾式処理で廃水が発生せず、反応によるpH低下などにより重金属の溶出抑制も可能となる。

住友大阪セメントなど 都市型CO2サプライチェーンFSが東京都の事業に採択 2026/9/17

 住友大阪セメントは、タクマ、岩谷産業、オムニア・コンチェルト、大成建設と共同で構成するコンソーシアムが、東京都に提案した「CO2サプライチェーン(SC)構築による持続可能な産業創出プロジェクト」が東京都のFS事業に採択されたと発表した。事業では、東京都内の清掃工場などから排出されるCO2の回収・前処理・輸送・利活用までを一体化した都市型カーボンリサイクルモデルのFSを行う。回収CO2の利活用としては、①CO2の再資源化人工石灰石の製造・利用を中心としたCO2の鉱物固定化、②CO2の高純度化により炭酸飲料、ドライアイス、産業用途、建設材料などへの供給、③回収CO2を無花粉・少花粉スギや早生樹、藻類培養などに活用する、3種のルートを想定している。FSは2027年度まで、技術性、経済性、LCA、制度評価を行う。

東邦ガスなど DOC研究開発を開始   2026/9/17

 東邦ガスは、GSユアサ、北海道大学と共同で、「水素ポンピングを用いた電気透析法による省電力DOC(海洋からのCO2直接回収)の研究開発」を実施すると発表した。NEDOのフロンティア育成事業に採択されたもので、北海道大学が代表機関として推進する。
 水素ポンピングは、少量の水素を活用し微量の電力により水素イオンを発生させることで、海水のpHを局所的に酸性化させる。海水中に溶け込んでいる炭酸イオンや重炭酸イオンは、pHが下がることで化学平衡が移動しCO2が遊離し、回収を行う。さらにイオン交換膜に電気を通電させて、Naイオンを移動させることで水素イオンを水素へ転換させる。北海道大学がラボスケールでのCO2回収実験を行い、GSユアサが電気透析セルの設計、東邦ガスがシステム全体のCO2回収エネルギー・コスト評価を担当する。

運搬・貯蔵、燃焼、その他

川崎重工、神戸製鋼所 液化水素運搬船向け燃料ガス圧縮機の供給契約を締結  2026/9/15

 川崎重工業と神戸製鋼所は、川崎重工が建造する世界最大の液化水素運搬船(40,000m3)向け燃料ガス供給用油冷式スクリュ圧縮機の供給契約を締結したと発表した。圧縮機は、水素と油を燃料とする二元燃料発電機エンジンへの水素ガス供給に使用され、液化水素用貨物タンクから発生するボイルオフガスを昇圧することで船舶の発電用燃料として有効利用する。

三菱造船 国内CCS事業向け低圧液化CO2輸送船のAiPを取得               2026/9/15

 三菱重工はグループ会社の三菱造船が、関係会社と共同で出資した共同設計販売会社MILESが設計した低圧仕様の液化CO2(LCO2)輸送船について、日本海事協会から基本設計承認(AiP)を取得したと発表した。今後予定されている国内でのCCSプロジェクトで、回収したCO2を貯留地に予想する手段としてLCO2輸送船の需要拡大が見込まれている。三菱造船を含む6社は、標準化を推進している低圧仕様42,000m3クラスLCO2輸送船を対象に、LCO2ハンドリングオペレーションに関するリスクアセスメントを実施、検証を行った上で、安全性に配慮した設計方針を策定しAiPを取得した。

東洋エンジ ナフサ分解炉で85%アンモニア混焼       2026/9/17

 東洋エンジニアリングは、NEDO、三井化学、丸善石油化学、双日マシナリーと共同で推進している、NEDO GI基金事業「アンモニア燃料のナフサ分解炉実用化」プロジェクトで、開発したアンモニア燃料用バーナを用いた試験炉運転が、炉全体で熱量基準でのアンモニア混焼率が85%に達したと発表した。事業では、ナフサ分解炉への適用を想定し、炉への主要熱供給を担う床用と、火炎形状や炉内温度分布調整を行う壁用、2種類のアンモニア燃焼用バーナを開発した。今回の実証では、床用バーナはアンモニア100%で専焼を行い、壁用バーナはナフサ分解炉オフガスであるメタン100%を使用した。その結果、熱量基準で85%のアンモニア混焼率を達成した。今後、壁用バーナへのアンモニア適用を進め、炉全体でアンモニア100%専焼運転の実現を目指すとしている。

体制

リケンテクノス タイ工場隣接地を取得  2026/9/15

 リケンテクノスは、連結⼦会社であるタイのRIKEN(THAILAND)が、将来に向けた生産体制の強化を目的として、同社工場に隣接する土地の取得に関する売買契約を締結したと発表した。今回の土地の取得で、工場敷地面積は従来の約1.2倍となる。取得した土地の用途展開は現時点では未定としている。

プラスチック

リケンテクノス 信州大とPVCの脱塩素化を検討       2026/9/9

 リケンテクノスは、信州大学と共同で酸化亜鉛を用いたポリ塩化ビニル(PVC)の脱塩素化反応についての検討を進めていると発表した。PVCはポリマー骨格中に塩素を含有しているため、分解反応時に生成する塩素含有化合物の取り扱いや、炭素を主成分とする残渣骨格の複雑さや、コンパウンド構成物質がPVC分解反応に及ぼす影響も不明で、PVCコンパウンドのケミカルリサイクルは他のプラスチックに比べて進展が遅れている。信州大学岡田教授のグループが過去に実施した酸化亜鉛によるPVCの脱塩素挙動研究に着目し、共同研究を進めてきた。PVCコンパウンドを想定し、可塑剤としてアルキル鎖長の異なるフタル酸ジエステルを用いて評価した結果、可塑剤の種類によらず、いずれも200℃程度で高い脱塩素率を達成した。リケンテクノスは、PVCをはじめとする塩素含有プラスチックの新たな有効利用の可能性を見出し、持続可能な社会の実現につなげていくとしている。

M&A、出資

出光 CDR事業InPlanet社に融資   2026/9/17

 出光興産は100%子会社である出光アメリカズHD(IAH)を通じて、岩石風化促進によるCO2除去(CDR)事業を展開するドイツのInPlanet社に融資を実行したと発表した。InPlanet社は、細かく粉砕したケイ酸塩岩を農地に散布し、自然の風化プロセスを促進することで、大気中のCO2を重炭酸イオンなどに変換し貯留する技術(ERW)の実用化を、ブラジルの採石場や農家と連携しながら推進している。出光は融資を通じ、InPlanet社の事業拡大を支援するとともに、ERWに関する知見を蓄積し、中長期的に事業連携に向けた協議を進めるとしている。

東レ インドネシアPET製造販売関連会社の株式を売却 2026/9/18

 東レは、インドネシアのポリエチレンテレフタレート(PET)製造販売会社PT.PETNESIA RESINDO(PNR)社の保有全株式を、PT. Pioneer Polyindo Complexに譲渡すると発表した。東レグループはPNRの株式を47.1%保有している。売却は2026年12月完了を予定する。

統計

エチレン生産量 2026年8月

ニュースウォッチ

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