水素、合成燃料、CCUS関連動向      2024.5.11
水素、合成燃料、CCUS関連動向      2024.5.11

水素、合成燃料、CCUS関連動向      2024.5.11

水素・アンモニア・LOHC関連

エア・ウォーター 名古屋に水素ガス製造拠点を設置 2024.5.7

 エア・ウォーターは、グループ会社のエア・ウォーター・グリーンデザイン(AWグリーンデザイン)の名古屋工場に、水素ガス発生装置「VHR」と圧縮水素ガス製造拠点を設置したと発表した。エア・ウォーターグループは、日本国内に14か所のオンサイト水素ガス供給拠点と10か所の圧縮水素製造拠点を保有している。AWグリーンデザイン名古屋工場への水素ガス発生装置の設置により、東海地区での水素ガス供給体制は約2倍に拡充した。

合成燃料関係

東邦ガス バイオガス由来e-メタンの製造実証を開始 2024.5.9

 東邦ガスは、愛知県知多市と連携して、バイオガス由来のCO2を活用したe-メタンの製造実証を開始したと発表した。知多市南部浄化センターで発生するバイオガス由来のCO2と、冷熱発電による電力を活用した水素を原料としてe-メタンを製造する。実証で製造するe-メタンは、国内で初めて都市ガス原料として利用され、アイシンへの供給が合意されている。

東京ガス 王子製紙苫小牧工場でのe-メタン製造を共同検討  2024.5.10

 東京ガスは、グループ会社の東京ガスエンジニアリングソリューションズと共同で、王子HD、王子製紙と、王子製紙苫小牧工場でのグリーン水素と回収CO2によるe-メタンの製造に向けた共同検討を開始すると発表した。CO2は苫小牧工場のパルプ製造工程で副生される黒液を燃料とする黒液回収ボイラから分離回収する。e-メタンの製造方法については、東京ガスが開発を進めるPEM水電解と低温サバティエ反応を組み合わせたハイブリッドサバティエ法を含め柔軟に選定を進めるとしている。2030年までに苫小牧工場に数十m3/h級のe-メタン設備導入を目指す。

CCUS、DAC関連

三菱重工 千代田化工とCO2回収技術で協業   2024.5.7

 三菱重工業は、千代田化工建設とCO2回収技術の包括ライセンス契約を締結したと発表した。三菱重工が関西電力と共同開発したCO2回収技術KM CDR ProcessおよびAdvanced KM CDR Processのライセンスを供与する。三菱重工は、千代田化工へのCO2回収技術のライセンス供与によって、CCUSの需要拡大が見込まれる国内市場でのEPC対応力を強化する。

日鉄エンジ 可搬式CO2分離回収設備を開発   2024.5.8

 日鉄エンジニアリングは、小型可搬式CO2分離回収試験設備m-ESCAPを開発したと発表した。日鉄エンジは化学吸着法による省エネ型CO2回収設備ESCAPを商用化しているが、ESCAPの技術を適用して一日当たりのCO2回収能力0.2~1.2トンの小型試験設備を開発した。CO2回収率は商用機と同レベルの90%以上。日本製鉄の東日本製鉄所君津地区や東京の板橋清掃工場に設置された実機がある。

広栄化学 CO2吸収アミン化合物評価設備を導入         2024.5.9

 アミンやピリジンなど有機窒素化合物などを製造販売する広栄化学は、千葉研究所にCO2吸収アミン化合物の吸収・脱離性能評価設備を導入したと発表した。広栄化学は、100種類を超えるアミン化合物ライブラリーを保有していて、近年、CO2吸収向けアミン化合物の引き合いが増加している。CO2吸収アミン化合物を事業の成長ドライバーのひとつと位置づけ、性能の高いアミン化合物を提案していくとしている。

JERA、INPEX 日豪CCSバリューチェーン構築を共同検討         2024.5.10

 JERAとINPEXは、JERAが日本国内で排出するCO2の分離回収およびオーストラリアへの輸送・貯留に関する事業可能性調査の初期的共同検討について合意書を締結したと発表した。INPEXは豪州でイクシスLNGプロジェクトなど複数プロジェクトからCCS事業の検討を進めている。

ニュースウォッチ

  • 東京ガス、水素製造の電解質膜開発 高価な触媒を削減 2024.5.5
  • マレーシア・サラワク州、日韓に水素24万トンの輸出計画 2024.5.8
  • 旭化成、グリーン水素製造システムで世界首位へ2024.5.8
  • ANA、空港車両にバイオ燃料 脱炭素化へ羽田で実験 2024.5.9
  • インド・アイノックス、日系企業にグリーン水素供給 2024.5.10
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