水素、合成燃料、CCUS関連動向      2024.5.18
水素、合成燃料、CCUS関連動向      2024.5.18

水素、合成燃料、CCUS関連動向      2024.5.18

水素・アンモニア・LOHC関連

旭化成 川崎製造所でのアルカリ水電解試験設備を稼働 2024.5.14

 旭化成は、川崎製造所に設置したアルカリ水電解のパイロット試験設備が稼働を開始したと発表した。商用機と同じサイズの電解セルを用いた4台の水電解モジュールで構成されていて、水電解システム全体としての最適な運用ができることを実証する。旭化成は100MW超級の水電解装置の開発をおこなっていて、2030年頃に1,000億円規模の売上を目指している。

合成燃料関係

出光興産 HIF Global社に出資       2024.5.13

 出光興産は、南米・北米・豪州などで合成燃料e-fuelやe-メタノールのプロジェクト開発を行うHIF Global社に1億1,400万ドル(約177億円)の出資を行うと発表した。HIF Globalは大規模e-メタノールの事業開発を推進していて、将来的にはe-メタノール換算で約400万トンの生産規模を見込んでいる。出光興産は、HIF社への出資を行うことで、海外拠点でのe-メタノール及び合成燃料の製造および開発を推進するとともに、HIF社が有するe-メタノールや合成燃料に関する知見やノウハウの獲得を狙う。出光興産は、2023年にHIF社と合成燃料分野で戦略的協力関係に関するMoUを締結していて、その後もe-メタノールに関する共同検討を行っていた。

日立造船 槽外型バイオメタネーション調査事業が国交省実証事業に採択        2024.5.14

 日立造船は、国交省が公募した「令和6年度下水道革新的技術実証事業(B-DASHプロジェクト)」において、提案した「下水汚泥消化ガスのEx-situ型バイオメタネーション反応技術に関する調査事業」が採択されたと発表した。消化槽の外にメタン化反応層を設置するEx-situ(槽外)で、水素とCO2を微生物の働きでメタンを合成するバイオメタネーションによりメタンを高濃度化し、都市ガスの代替燃料としての活用を検討する。鳥取県の秋里下水終末処理場に日立造船が試験機を設置し、2026年3月末まで試験を実施する予定。日立造船はグループ会社のHatachi Zosen Inova Schmack社(HZI Schmack)がEx-situ型バイオメタネーション技術を有し、2022年にスイスに商用設備を収めている。

大阪ガス 舞洲工場でのメタネーション実証設備を竣工         2024.5.17

 大阪ガスは2024年5月17日、大阪広域環境施設組合が運営管理する大阪市此花区にある舞洲ごみ焼却工場内に、メタネーション実証設備を設置し、竣工式を行ったと発表した。再エネ由来の水素と生ゴミを発酵させて製造したバイオガスを反応させてメタネーションでe-メタンを製造する。2024年7月まで舞洲工場での実証を行った後、2025年4月から大阪・関西万博の会場内で実証を行う予定としている。

日揮HD やよい軒からの廃食用油をSAF原料に         2024.5.17

 日揮HDは、定食レストラン「やよい軒」や「ほっともっと」などを展開するプレナスから、やよい軒などの店舗から排出される使用済み食用油を、国産SAF製造の原料として供給を受けることになったと発表した。手始めに関東1都6県のやよい軒店舗124店から出る廃食用油の提供を受ける。今後の順次やよい軒の他店舗などに取り組みを拡大し、食用油の供給量は年間最大220トンを見込む。日揮HDはレボインターナショナル、SAFFAIRE SKY ENERGYと共同で、日本初となる国産SAFの製造を目指している。

運搬・貯蔵、燃焼、利用関係

IHI JERA碧南火力発電所での燃料アンモニア転換実証試験進捗       2024.5.16

 IHIは、4月1日に開始したJERA碧南火力発電所での大型商用石炭火力発電機による燃料アンモニア転換実証試験について、計画通りに進捗していると発表した。4月10日には、定格100万kW運転でアンモニア混焼20%を達成した。実証試験は2024年6月までアンモニア転換時の発電設備性能や運用性などを確認していくとしている。

ENEOS 水素動力車両車両導入のための水素サプライチェーン構築    2024.5.16

 ENEOSは、東海旅客鉄道(JR東海)、日立製作所と共同で、水素動力車両を導入するための水素サプライチェーンを連携して構築すると発表した。3社は、JR東海が運行する非電化路線でのディーゼル車両の脱炭素化手段として開発している水素動力車両の導入に向け、液化水素やMCHを含む水素キャリアを対象に最適な水素サプライチェーンのあり方を検討する。また、鉄道車両上でMCHから水素を取り出す技術開発も検討するとしている。

ニュースウォッチ

  • IHI、電力需要3倍の東南アジアでアンモニア発電網構築へ 2024.5.13
  • IHI、メタネーション実証小型機拡販 工場CN化 2024.5.13
  • 日本水力、24年に発電所4基を着工 グリーン水素で攻勢 2024.5.13
  • 王子HD、SAF向け木材由来エタノール生産 来年度に試験販売 2024.5.14
  • 鹿島、CO2吸収コンクリで大型プレキャスト製品 2024.5.16
  • 丸紅とサラワク州、SAF生産で提携 2024.5.16

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