水素・CO2利活用関連ニュース 2023.2.6
水素・CO2利活用関連ニュース 2023.2.6

水素・CO2利活用関連ニュース 2023.2.6

水素・アンモニア関連ニュース

ENEOS 豪州にMCH実証プラント建設         2023.1.30

ENEOSは、独自に開発した有機ハイドライド電解合成法(Direct MCH®)によるメチルシクロヘキサン(MCH)を製造する実証プラントを豪州クイーンズランド州ブリスベンに建設したと発表した。面積3m2の電極を積層した150kW級中型電解槽で直接トルエンと水素を反応させMCHを製造する。実証プラントではこの電解槽と250kWの太陽光発電設備を組み合わせてグリーンMCHを製造する。今後、2025年度をめどに商用化に使用する5MW級電解槽の開発を進める。

MCH製造電解槽工程表

コスモエネルギーHD 戸田工業と環境対応技術の共同開発を推進       2023.1.31

コスモエネルギーHDは、戸田工業とカーボンニュートラル実現に向けた環境対応技術の共同開発について基本合意書を締結したと発表した。戸田工業が保有するメタン直接改質法による低炭素水素製造技術を活用し、水素や炭素(CNT)への変換を検討する。また、戸田工業が保有するCO2分離回収技術の評価を実施し、商用化に向けたエンジニアリング面で検討を進めるとしている。

共同開発・検討範囲のイメージ

産総研 燃焼排ガスからアンモニア生成          2023.1.31

産総研極限機能材料研究部門ナノポーラス材料グループは、高温燃焼で発生する有害な窒素酸化物から水素を利用しアンモニアを選択的に合成できる触媒を開発したと発表した。多孔質アルミナの合成法を利用し、NOをNO2に酸化し吸蔵する役割と、吸蔵したNOxをNH3に還元するという二つの役割を持つ触媒を調整することで、200~300℃で吸蔵したNOxの80%程度をアンモニアに変換することに成功したとしている。

導入ガス切り替え方式によるNOx吸蔵反応(赤矢印)と還元反応

東洋エンジニアリング チリでのグリーンアンモニア製造に向けた調査を開始     2023.2.1

東洋エンジニアリングは三井物産と共同で、チリ北部アントフアァガスタ州トコピージャに建設予定の太陽光発電由来の再エネ電源からグリーンアンモニアを製造する技術実証を開始すると発表した。NEDOの国際実証事業に採択されたもので、年産18,000トンのグリーンアンモニア製造設備を2025年までに設置する予定。現地チリの硝酸アンモニウム製造会社Enaex S.A.と協力し、今年8月までにFEEDを終了する。将来的には年産700,000トンのグリーンアンモニアプラントの建設を目指す。

住友商事 チリでのグリーン水素・アンモニア製造に関する覚書を締結           2023.2.3

住友商事は、チリの発電・エネルギー会社Colbún S.A.と、チリにおけるグリーン水素・アンモニア製造事業の開発に向けた協業に関する覚書を締結したと発表した。チリ北部と南部での製造および輸出事業の開発を目指す。北部では太陽光発電、南部では風力発電を活用した事業開発を行うとしている。

CO2利活用関連ニュース

住友商事 Syzygy社と光触媒技術によるサステナブル燃料を製造    2023.1.30

住友商事は、米国スタートアップSyzygy社、米国研究機関RTIインターナショナルの技術を用いたサステナブル燃料を製造するプロジェクトに参画すると発表した。プロジェクトでは、Syzygy社の光触媒技術を利用してメタンとCO2から合成ガスを製造し、RTIインターナショナルのフィッシャー・トロプッシュ合成設備を用いてSAFやメタノールを製造するというもの。住友商事はこれまでSyzygy社に出資を行ってきた。

中部電力 bpと脱炭素化に向けた協力協定を締結         2023.2.3

中部電力は、bpと日本及びアジア地域の脱炭素化に向けた協力協定を締結したと発表した。協定を基に、まずは名古屋港周辺の脱炭素化支援として、CO2の回収・集約、有効活用、および海外CO2貯留地への輸送に関する調査を行うとしている。

ニュースウォッチ

  • CO2地下貯留最大1200万トン、経産省 30年度目標 2023.1.26
  • 水素を低温で取り出せる材料 東京大、貴金属触媒不要に 2023.1.27
  • UBE、ガス分離膜の設備増強 バイオメタンの需要増で 2023.1.30
  • シンガポールが水素発電にカジ 2050年5割、企業呼ぶ 2023.1.30
  • 全工程のCO2排出、第三者の検証推奨 開示巡り指針案 2023.1.31
  • 川崎重工、欧州で水素タービン開拓 30年にシェア2割へ 2023.2.1
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