技術、製品
横浜ゴム ゴムとスチールコードの接着・劣化抑制メカニズムを解明 2026/6/30
横浜ゴムは、東北大学多元物質科学研究所との共同研究により、タイヤ補強材スチールコードとゴムの接着界面での、有機酸コバルトの接着性および耐劣化性向上のメカニズムを解明したと発表した。タイヤ構成材料のゴムと金属の接着界面の剥離は、バーストなどの重大な構造破壊につながるため、接着性と耐環境劣化性が求められる。これらの性能を満たすためステアリン酸コバルトなどの金属触媒をゴム中に配合しているが、触媒はゴムの酸化劣化を促進する「金属害」を引き起こす可能性がある。研究では、ステアリン酸コバルトを添加した天然ゴムに黄銅めっきスチールコードを埋め込んだ上、加硫接着した試料を作製し、走査透過電子顕微鏡による界面解析を行った。その結果、加硫後の接着界面にコバルトが高濃度で局在しているだけでなく硫化コバルトとして存在することを確認した。また、この硫化コバルトが、黄銅めっきからゴム内部への銅と亜鉛の溶出および破壊の起点となる黄銅内部の空隙形成を抑えるバリア層として機能することで、ゴムとスチールコードの接着性・耐劣化性の向上に寄与することを明らかにした。横浜ゴムは今後、得られた知見を活用し、安全性と耐久性に優れたタイヤの開発を進めるとしている。
新事業
大同特殊鋼 電気加熱式ラジアントチューブヒーターを開発 2026/6/29
大同特殊鋼は、熱処理炉用電気加熱ラジアントチューブヒーター「D2-ERTH(ディーアース)」を開発し、2026年8月から販売を開始すると発表した。従来、鋼材の焼きなまし、焼き戻しなど、産業用部品熱処理炉の加熱装置は、ラジアントチューブバーナーが使用されてきた。温室効果ガス排出削減ニーズから熱処理炉に対しても対応が求められている。大同特殊鋼は、化石燃料燃焼によるバーナーにレトロフィットする電気式の加熱装置を開発した。開発した電気加熱ラジアントチューブヒーターは、CO2フリー電力を活用することでCO2排出削減を実現するとともに、排ガスによる熱損失の削減およびNOx排出もゼロになる。ヒーター容量は、既存STC炉ラジアントチューブバーナーと同等の出力である45kW/式で、炉内温度制御性が向上する。
M&A、出資
ASTI 中国子会社を譲渡 2026/6/29
ASTIは、中国の特定子会社浙江雅士迪電子(浙江社)の全出資分を中国国内企業へ譲渡すると発表した。浙江社は、1994年設立、四輪用ワイヤーハーネスや車載用ECUなどの製造を行ってきた。中国経済の鈍化や中国企業の競争力向上により、浙江社は厳しい事業状況となっていて、2024年、2025年12月期共に欠損を計上していた。
大同特殊鋼 東北特殊鋼TOB成立 2026/6/30
大同特殊鋼は、東北特殊鋼の普通株式に対して実施してた公開買付け(TOB)が成功裏に6月29日終了し、TOB決済開始日の7月6日付で大同特殊鋼の連結子会社となると発表した。今後、スクイーズアウトを実施し、東北特殊鋼は東京証券所スタンダード市場から上場廃止となる。
体制
アイシン CVT用金属ベルト生産会社を合併 2026/7/1
アイシンは、CVT用金属ベルトを生産するシーヴイテック(愛知県田原市)とシーヴイテック北海道(北海道苫小牧市)について、シーヴイテックを存続会社として2028年4月1日に合併させると発表した。縮小するCVT市場環境に対応する。シーヴイテック北海道は、2027年12月に生産終了し、2028年3月末に閉鎖を予定する。
トヨタ紡織 豊田市に新工場建設 2026/7/1
トヨタ紡織は、愛知県豊田市に自動車用シートを製造する新工場を建設すると発表した。新工場では自働化やデジタル技術を取り入れるほか、多様な人材が安心して働くことができる職場環境を整備し、次世代のものづくりの姿を体現する旗艦工場として位置付ける。2026年7月に着工し、2029年1月の操業開始を予定する。
日本精機 国内グループ組織再編 2026/7/1
日本精機は、2026年10月1日を効力発生日として、日本精機の自動車、農機、船舶、産業用機械等の計器類、電装品、時計などの部品製造機能、センサー及びセンサーシステムの製造機能を、吸収分割により日本精機の子会社であるエヌエスアドバンテックに承継させると発表した。自動車関連事業を取り巻く環境は、自動運転化・電動化など変革期で、また地政学的リスクなど不確実性が高まっていて、外部環境変化に適切に対応できる事業推進体制を構築する。なお、エヌエスアドバンテックは、商号をNSイーストに変更する。
豊田合成 東北大学と機能性材料共創研究を開始 2026/7/3
豊田合成は、7月1日、東北大学工学研究科内に「安全・快適・脱炭素につながる機能材共創研究所」を設置したと発表した。東北大学は、ナノレベルで物質の挙動を可視化できる3eV高輝度放射光施設ナノテラスを保有している。豊田合成は、保有する材料分野での知見と東北大学の研究資源を融合させルことで、従来にない機能を持ったゴム・プラスチックなどの材料開発を進める。
ニュースウォッチ
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