水素、アンモニア、LOHC
九州電力 天然水素の有望選定地に関する研究開発を開始 2026/6/9
九州電力は、九州大学と共同で、2025年度にNEDOの委託事業として実施した「九州地域の天然水素資源開発に関する研究開発」を踏まえ、有望地選定に関する技術検討と商用化に向けた連携・ビジネスモデルの検討などの研究開発を推進していくと発表した。研究開発では、地下での水素生成・移動・蓄積する仕組みの解明、地下の状態を探査する技術の高度化、地下構造の可視化・予測解析技術の強化、安全に利用するためのインフラ整備や制度構築検討などを行う。実施期間は今後3年間としている。

CO2回収、DAC、CCUS
三菱電機 海洋CDRの基礎技術を確立 2026/6/9
三菱電機は、フィンランドのVTTフィンランド技術研究センターと共同で開発を進めていた海水を介して大気中からCO2を回収するDOC(Direct Ocean Cature)システムの基礎技術開発を完了したと発表した。海洋CDRのひとつであるDOCは、大気と海洋とのCO2濃度差により海洋がCO2を吸収する機構を利用し、海水中の溶存無機炭素を回収しCO2濃度を低下させることで、大気中から海洋へのCO2吸収を促進し、大気中からCO2を除去する。研究開発では、海水を一時的な酸性にすることで炭酸イオン・重炭酸イオンをCO2ガスに変換し回収した。また、DOCによるCO2回収プロセスで、取水した海水に含まれる種々の物質から特定物質を副産物として抽出、有価資源として回収する基礎技術も開発した。現在、社会実装に向け、海水淡水化プラントや発電所などの海水取水工程を持つ既存の大規模インフラとの統合システムの開発を推進している。

三菱電機 ケミカルルーピング方式CO2還元反応モデル構築 2026/6/10
三菱電機は、東京科学大学環境・社会理工学院融合理工学系大友順一郎教授らと共同で、ケミカルルーピング方式でのCO2還元反応モデルを構築し、反応の高速化に成功したと発表した。ケミカルルーピングでは、酸素キャリアを介してCO2をCOに変換する還元反応と酸化反応を別々に繰り返し行い、CO2を循環利用することでCCUとして活用する。従来、酸素キャリアには鉄などの含有物質が利用されてきたが、従来方式では鉄などの金属表面が酸化し、活性低下することでCO2還元の反応速度が低下した。これを補うためにレアアースなどを添加していたが、コスト増や資源調達リスクが課題となっていた。研究開発では、鉄置換チタン酸カルシウム(CTFO)を担体として適用した反応モデルを構築し、レアアースなどの重要鉱物を添加しなくても、反応温度800℃でCO2還元反応速度を従来比1.8倍に向上させることに成功した。三菱電機は、成果を活用してケミカルルーピング方式によるCO2還元などのCO2資源化技術の実証と改良を進め、環境負荷が低く高効率なCCUシステムの社会実装を目指すとしている。
体制
日揮HD バイオものづくり研究棟が完成 2026/6/9
日揮ホールディングス(日揮HD)は、神戸市のポートアイランドで建設をしていたガス循環発酵の基盤設備を導入したバイオものづくり研究棟が竣工したと発表した。日揮HDがガス循環発酵技術の開発拠点として整備を進めている「バイオプロセス研究所(JBX)」の1棟目の開発拠点となる。JBXは、日揮HD、バッカス・バイオイノベーション、カネカ、島津製作所がNEDOに共同提案した「CO2からの微生物による直接ポリマー合成技術開発」プロジェクトを推進、CO2を原料に水素酸化細菌を用いて様々な有用物質を生産する。
プラスチック
三菱ガス化学 生分解性PEC樹脂が海洋生分解性プラ識別表示制度ポジティブリストに登録 2026/6/10
三菱ガス化学は、開発した生分解性ポリエステルカーボネート樹脂(PEC樹脂)が、日本バイオプラスチック協会(JBPA)の「海洋生分解性プラ識別表示制度」のポジティブリストに登録されたと発表した。開発したPEC樹脂は、「海洋生分解性プラ」の名称とマークの使用が認められる。三菱ガス化学のPEC樹脂は、生分解性を持ちながら加水分解による劣化が生じにくいという特徴を持つ。
日本ポリプロ 自工会目標値適合マテリアルリサイクルPPを開発 2026/6/10
日本ポリプロは、マテリアルリサイクルポリプロピレン(PP)「NOVAORBIS-MR」に、日本自動車工業会が公表した再生樹脂の物性目標値に適合する新グレードを開発したと発表した。高品質なリサイクル原料の選定と独自の配合設計技術を組み合わせ、バージン材と同等レベルの物性を達成した。
M&A、出資
住友商事 米Graphyte社とJV設立でCDR事業に参画 2026/6/4
住友商事は、米国のスタートアップGraphyte(グラファイト)社と合弁会社を設立し、CO2除去(CDR)事業に参画すると発表した。グラファイト社は、未処理のままでは分解されCO2の発生源となるバイオマス残渣を、加工・圧縮・密封し、地下に貯留することで炭素を長期固定しCDRクレジットを創出している。合弁事業では、グラファイト社が米国アーカンソー州で展開しているもみ殻を活用したCDRクレジット創出プロジェクトに参画し規模拡張を行う。今後、北米での複数プロジェクトへの参画を通じて事業ポートフォリオの構築・拡大を加速する。

ニュースウォッチ
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