水素、アンモニア、LOHC
川崎重工 液化水素関連機器開発・実証用試験設備を整備 2026/6/23
川崎重工は、播磨工場(兵庫県加古郡播磨町)の水素技術開発拠点内に液化水素関連機器試験設備を整備し、2027年度中に運用を開始すると発表した。耐圧壁、および圧力開放屋根を備えた施設に47m3の液化水素タンクを備え、機器・装置、部品、材料それぞれのレベルの評価を行うことができる計測装置を設置し、液化水素関連機器の要素技術開発を加速させる。また、大学・研究機関やパートナー企業との連携を行い、液化水素技術の可能性を探る。
カナデビア オマーンでグリーン水素事業パートナーシップ契約を締結 2026/6/24
カナデビアは、オマーンのエンジニアリング企業バーワン・エンジニアリング(BEC)社と、オマーンでのグリーン水素関連プロジェクトの開拓に向けて、水素製造装置に関する協業の枠組みについて定めたパートナーシップ契約を締結したと発表した。オマーンは、国家グリーン水素戦略のもと、2050年までに750~850万トンのグリーン水素の生産を目指している。契約は、オマーン国内のグリーン水素やe-メタンなど低炭素燃料プロジェクトを対象に、入札準備段階から、設計、調達、製造、販売に至るまでのすべてのプロセスにおいて、両社が緊密に連携していくことを目的としている。カナデビアは、水素製造装置の水電解スタック技術を提供していく。
三菱重工 インド製グリーンアンモニア活用でコストダウンの可能性を提示 2026/6/26
三菱重工は、インドのパートナー企業ハイジェンコ社と協力し、インドで製造されたグリーン水素・アンモニアをシンガポールなどで利用する場合の経済性を解析し、バリューチェーン全体の最適化で大幅なコストダウンが見込めることを提示したと発表した。調査事業では、インドでグリーンアンモニアを製造した上で、シンガポールで電力やバンカリングでの利用を想定した経済性を評価した。解析結果では、シンガポールでのアンモニア調達ベースケース648$/MTに対し、機器コスト、資本コストの低減、GDAM(インドでの再エネ取引市場活用)、高効率電解装置の適用により、アンモニア調達コストは333$/MTまで低減する可能性がある。とは言え、日本の発電向け調達コストの目標値は、約40$/MTのカーボンプライスを適用しても270$/MTであり、インドでの各種支援の継続・強化、日本・シンガポールでのオフテイカーの発掘による規模の拡大が必要であるとしている。

経済性評価は、経産省の「グローバルサウス未来志向型共創等事業」での委託事業、「インド国グリーン水素・グリーンアンモニア輸出のための設備構成の最適化マスタープラン策定等調査事業」として実施され、2026年2月に報告書が公表された。
合成燃料、バイオ燃料
栗田工業 SAF原料の国際的認証取得を目指すパイロット事業者に選定 2026/6/19
栗田工業は、廃水からの回収油脂などをSAF原料として提供することを目指し、SAF導入促進官民協議会のタスクグループ(TG)から、国際民間航空機関(ICAO)の「CORSIA適格燃料」への登録・認証を目指すパイロット事業者に選定されたと発表した。栗田工業は、食品工場等の排水に含まれる油脂を回収技術や装置に係る実証を推進している。パイロット事業者への選定を機に、技術的な実現性に加え、回収した油脂をSAF製造事業者へ供給する想定でのビジネススキーム等を含め、SAF原料回収ソリューションとしての事業化に向けた検討進めていくとしている。
カナデビア・イノーバ イタリアでバイオメタンガス事業を実施 2026/6/24
カナデビアは、100%子会社であるカナデビア・イノーバ(スイス)が、イタリアでバイオメタン事業を行うことを決定し、EPCおよび20年間の運転・保守を実施すると発表した。イタリア・シチリア地域で、都市ごみ中の食品廃棄物や剪定残渣などから、独自の湿式メタン発酵技術によりバイオガスを生成し、ガス精製を行うことで、都市ガスと同等以上の純度となるバイオメタンへと転換する。年間約63,000トン超の原料を受け入れ、約4,420,000Sm3のバイオメタンを生産する。2028年3月の運転開始を予定する。
INPEX e-メタンクリーンガス証書移転契約を締結 2026/6/25
INPEXは100%子会社であるINPEX JAPANが、長岡市および北陸ガスと、INPEXと大阪ガスが推進している長岡メタネーション実証で製造したe-メタンの環境価値に係るクリーンガス証書の移転契約を締結したと発表した。e-メタンは、5月29日付でクリーンガス相当量の認証を取得していて、今回の契約はプロセスを通じて発行したクリーンガス証書を、北陸ガスを介して長岡市へと移転するものだ。これにより長岡市の公共施設へ供給される都市ガスの一部は、利用してもCO2の排出が増えないクリーンガスとしてみなすことが可能となる。
東京ガス 海外産バイオメタンを原料とした都市ガスを供給へ 2026/6/25
東京ガスは、富士フイルムおよび東京ガスエンジニアリングソリューションズ(TGES)と共同で、富士フイルム神奈川事業所足柄サイトに、東京ガスが調達する海外産バイオメタンを原料とした都市ガスを供給することで合意したと発表した。現在、海外産バイオメタンの取り扱いについては、国の審議会等で検討が進められているが、今回の合意では、制度面での取り扱いや供給安定性、コストなどを踏まえ、将来的な活用可能性を検証する取り組みだ。合意に基づき供給される海外産バイオメタンを原料とした都市ガスは、国内化学業界では初の試みとして、足柄サイトの一部で活用される。
三井物産 ブラジルでのバイオメタン製造事業に参画 2026/6/26
三井物産は、ブラジルの100%子会社であるMitsui Gás e Energia do Brasil(三井ガス)を通じて、ブラジル・ミナスジェライス州でのバイオメタン製造事業に参画したと発表した。三井物産は、三井ガスを通じて、ブラジルでバイオメタンの商用製造実績を持つGeo bio gas&carbon(Geo)と、2024年に合弁会社GEOMIT Participações(GEOMIT)を設立している。今回の事業では、GEOMITがミナスジェライス州で砂糖・エタノールの複合製造事業を展開するCompanhia Mineira de Açúcar e Álcool(CMAA)の子会社と合弁会社を設立し、CMAAの砂糖・エタノール製造プロセスで発生する副産物を原料に、ミナスジェライス州西部ウベラバ市にてバイオメタンを製造する。プラントは、2028年5月の操業開始を予定し、製造したバイオメタンは、周辺地域の重要か向けに供給される。
CO2回収、DAC、CCUS
JOGMEC 先進的CCS 船舶輸送での排出事業者クラスターを選出 2026/6/24
JOGMECは、先進的CCS事業での設計作業等での9案件選出に続く、「船舶輸送案件に係る分離回収・液化・一時貯蔵・出荷設備の設計作業等」委託調査業務公募で、クラスターとしてCO2を集約、液化設備等を共用することで、船舶輸送コストの低減を図ることを目指し、6案件を委託先候補として選定したと発表した。今後、契約に向けた協議を実施し、早期の締結を目指す。

運搬・貯蔵、燃焼、その他
三菱重工 水素専焼エンジン発電での運転技術を確立 2026/6/23
三菱重工グループ会社の三菱重工エンジン&ターボチャージャ株式会社(MHIET)は、相模原工場で実証試験を行っていた500kWクラスの水素専焼エンジン発電セットが、水素100%の燃料による定格出力を達成し、運転技術の確立と信頼性の確認を完了したと発表した。実証では、通算100時間以上の運転を行い、さまざまな外気条件での発電出力・効率、排ガス性能などの性能評価を完了した。また、都市ガスと比較して高い燃焼特性を持ち、燃焼範囲が広く、漏洩しやすい水素による異常燃焼を抑制する手法を確立した。水素専焼エンジンは、CO2排出がない分散型電源としての活用が期待される。MHIETは、実証試験で得た成果を製品に反映していくとしている。
三菱造船 アンモニア燃料ハンドリングシステムを受注 2026/6/26
三菱重工グループの三菱造船は、日立造船マリンエンジン(HZME)向けにアンモニア燃料ハンドリングシステム「MAmmoSS」を受注したと発表した。HZMEは、舶用エンジンの大手ライセンサーEverllenceおよびWinGDのダブルライセンシーで、MAmmoSSは、これら両ライセンサーのアンモニア焚き舶用エンジン向けに設計・調整され、HZMEの工場に納入後、両エンジンの陸上運転に使用される予定となっている。
プラスチック
カネカ Green Planetがシマノのルアーに採用 2026/6/23
カネカは、生分解性バイオポリマーGreen Planetが、シマノのルアーに採用されたと発表した。シマノの設計・製造技術とGreen Planetの材料技術を融合させ、ルアーに求められる操作性や耐久性品質をクリアした。Green Planetを使用したルアーは、微生物により、最終的にCO2と水に分解され、マイクロプラスチックによる環境汚染を引き起こさない。

三菱ケミカル 容器包装系廃プラスチックの資源循環モデルの有効性を確認 2026/6/25
三菱ケミカルは、日本ポリエチレンなど9社と共同で推進してきた「令和7年度 広域自治体における資源循環システム構築の実証事業」を完了し、容器包装系廃プラスチックの資源循環モデルの有効性を確認したと発表した。参画企業の各工場で発生した商品容器包装用PEフィルム、PEキャップ、印刷済みPPフィルムを回収し、前処理を行った上で、三菱ケミカルがケミカルリサイクル(CR)した。CRナフサは、エチレンやプロピレンに変換し、ケミカルリサイクル由来PE(CRPE)およびケミカルリサイクル由来PP(CRPP)を製造した。製造したCRPE、CRPPの品質は石油由来原料からの製品と顕著な差は認められなかった。さらに、これらを原料として食品容器包装材を製造し、石油由来の製品と謙虚な差はみられなかった。一方、経済性評価では、CRPE、CRPPの価格は、石油由来PE、PPと比較して2~3倍になることが分かった。また、CRPE、CRPPを一部使用した食品容器包装は、条件次第で価格が1.5倍程度で製造できることが判明した。連携した10社は今後、実証で得た知見を活かし、使用済みプラスチックの有効活用に向けた取り組みを推進するとしている。

統計
ニュースウォッチ
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- 日揮HD、アンモニア分解技術実証 プロセス効率化 2026/6/24
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